blog no.291  20200716 木

 

 

タイトル : 男はつらいよ : 柴又慕情

 

 

観た日 : 200711 土

 

放映日 : 200101(BSP)


その他の情報 : 1972, カラー, 監督・原作・脚本: 山田洋次, 出演: 渥美清, 吉永小百合, 倍賞千恵子, 前田吟, 宮内精二, 笠智衆 他, 上映時分108

 

評価 : ★★☆☆

 

 

 

 

 



「寅さん」は全部観ていると思っていた・・・。ところが、最近調べ直したところ「観落とし」が、かなり多数あることが判明して、人知れず私は落ち込んでいる。この「寅さん第9作」もそのひとつだ。そこで「寅さん鑑賞表」を作り、ゆっくり全作鑑賞を目指すことにした。

 

「寅さんの憧れの人ファン投票」で見事第1位に輝いた吉永小百合をマドンナ役に据え、北陸・金沢・福井、柴又を舞台に寅次郎の叶わぬ恋の行方を描く。

 

初夏の葛飾柴又。またまた、突然ふらりと“とらや”に戻ってきた寅次郎。お決まりの「ひと悶着」があって寅次郎はまた旅に出る。その道行きの福井で、観光旅行中の3人組の女性たちと出会うのだが、その中の一人が歌子(吉永)だ。帰京後、他の2人がとらやに遊びに来る。そして、後を追うように歌子が寅次郎を訪ねてくる。(ここでようやく歌子は「一人」になる訳である)一目で気に入っていた寅次郎は歌子にぞっこん。しかし、歌子には5年越しの意中の人がいた・・・。

 

映画の出来栄えとしては、及第点ギリギリといったところである。だが、昭和47年というと吉永小百合が人気絶頂後期であり、逆に「男はつらいよ」シリーズは8作を数えて、中だるみではないが、何か「超目玉」がないかと模索している中で、吉永の存在がクローズアップされたとも言える作品である。言い換えれば、「吉永小百合の一人舞台」と映る。

 

参考までに、マドンナを振り返ると「男はつらいよ」と「マドンナ」の関係性(興行面)が見えてくる。

1、光本幸子(監督:山田洋次)第1作

2、佐藤オリエ(監督:山田洋次)

3、新珠三千代(監督:森崎東)

4、栗原小巻(監督:小林俊一)

5、長山藍子(監督:山田洋次、以降50作まで全て山田)

6、若尾文子

7、榊原るみ

8、池内淳子・・・・・・

その時々の「売れっ子」を抜擢し、「票」を稼いできたことが窺える。すると、9作に吉永を持ってきたのは「当然の大物起用」だったと言える。

 

因みに、歌子の話の筋が通ったまま、第13作でも吉永はマドンナ役で再登場する。

 

そういえば、

ラストシーンが祭礼の露店で口上を述べている渥美の場面でなく、違う去り方をする点が珍しいといえば珍しい。

 

ところで、鉄道が2・3度登場するが、

旅娘3人組を見送るシーンは福井鉄道だが、映画の冒頭に登場する北陸の小私鉄がどこかが分からない。駅名標も読めそうで読めない・・・。色々調べてはみたが分からない。映画冒頭のクレジットにも「協力」の欄にその鉄道会社の名前は無い。昭和40年代後半は、地方零細小私鉄が次々と廃止されていったから、現存していないことは間違いないのだが・・・。無念。

 


 

さて、今回の、
この鑑賞で、2020年の私の映画鑑賞は45本目(うち劇場1本)となりました。
 

 


最後まで読んでくださって、誠にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。