こちらは、重度の卵管両閉塞、複数の巨大子宮筋腫。
お医者様に「自然妊娠は無理です」と言われた私が、第一子を妊娠するまでのリアルストーリーです。
以前、アメブロに記載していたものを一部修正して転記します。
今、必要な方に届きますように・・・。
私のリアルストーリー① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ ⑮ ⑯ ⑰ ⑱ ⑲ ⑳
~見えない出口~
無事我が子を供養してから1週間。
流産してからもうすぐ1ヶ月が経とうとしていました。
私は少しずつショックから立ち直り
「前を向いていかなきゃ」
とようやく思える様になってきていました。
しかし、そんな思いとはうらはらに、私の体調はいっこうに元に戻る気配がなかったのです。
そしてこの日は2週間ぶりに近所のクリニックへ通院する日。
無理して飲んで下さいと言われたにもかかわらず、子宮収縮剤を飲まなかった私は、少し不安な気持ちのまま向かいました。
診察室に入ると、この日もまた初対面の先生。
いっこうに治まらないツワリの症状
37度をきる事のない基礎体温
そして、何度エコーを見ても空っぽのお腹・・・
「もう1ヶ月になるので、とっくに体温も下がっている頃ですね・・・。
エコーでは確認できないのですが、やはり筋腫の影で見えない部分に赤ちゃんの組織が残っていると思います。今日採血しましょう。」
と、採血でhCGの値を調べる事になったのです。
胎内に赤ちゃんの組織の一部が残っていなければ、身体が妊娠状態ではなくなっているのでhCGの数値は0になっているはず。
しかしそうなると、別の病気にかかっている可能性がある。
そして、もし数値が高いままだったら、まだ胎内に組織が残っているという事・・・。
「もし。これで、まだ組織が残っていたらどうなるんですか?」
とたずねると
「掻爬の手術になると思います」
「・・・・。」
一ヶ月もたってから・・・
やっと心も回復してきたというのに・・・
今さら手術・・・
最後まで手術を拒んできましたが、来週の結果次第では、もう選択肢がないと言う事が伝わってきました。
ようやく前を向いていこうと思えるようになった矢先、私はまた新たな不安を抱え、1週間を過ごす事になったのでした。
~多幸感~
自然流産から1ヶ月以上が過ぎた2014年5月17日、私は夢を見ました。
目尻が下がりっぱなしの主人に
それを見て笑う私
そして私の腕の中には、まだ首もすわっていない小さな赤ちゃんが・・・。
可愛い声で泣き出した我が子に
「お腹すいたのかな?」
と立ち上がると
「おっぱいを飲んでるところも見たい」
と近づいてくる主人
「恥ずかしいからダメ!」
「見たい見たい!」
笑いながら一悶着を終えると、私は主人に見えないように赤ちゃんの上から自分の服をすっぽりとかぶせて授乳を始めるのでした。
そして私は、自分の襟元から中を覗き込み、我が子が元気よくおっぱいを飲む姿をほほえみながら眺めているのです。
まあるくて
やわらかで
真っ白な
愛しい愛しい我が子
朝の陽が部屋いっぱいに降り注ぎ、柔らかな光に包まれたその光景は例えようもなく優しく、穏やかな多幸感そのものでした。
「・・・・・・夢か」
私は飛び起きると大慌てで用意をし、クリニックに向かいました。
そしていつのまにか夢の事などすっかり忘れてしまいました。
それもそのはず
その日は手術かそうでないか採血の結果が出る日。
私にはとって重大な、審判の日だったのです。
つづく
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