今日はAKBと××の収録があった。
この日は、撮影が夜遅くまで行われていて
当然、約束も全部パーになっていた。
・・けれど、ある方とのとある約束だけは
そのままだった。
「ゆーきりん!帰ろ?」
着替えをすませた佐江はさっしーと話すゆきりんに声をかけた。
そう、約束していたのはゆきりん。
一緒に帰るっていう約束なら
同じ撮影を、同じ時間に済ませているのだから断る理由もないでしょ?(笑)
「うんっ ちょっと待ってね?」
相変わらずゆきりんは優しい。
上目ずかいで佐江をちらっとみつめては微笑んだ。
ゆきりんの表情はいつだって反則だ!
歳を重ねるにつれてどんどん大人っぽくなるゆきりん。
仕事も忙しくて最近はダウンもときどきではない。
だけどそれを隠し通してまでも仕事を続けようとするゆきりんに
佐江はいつもながら関心を抱きながらも、
やはり心配も大きかった。
「・・佐江ちゃん?さっきからずっと黙ってるけどどーしたの(笑)」
ゆきりんが少しおかしそうに佐江の横顔を覗きこんだ。
ゆきりんの鼻は真っ赤。
なんだかゆきりんらしくて佐江もふっと笑いながら話した。
「ゆきりん、最近疲れてない?」
思い切って言ってみた。
けどゆきりんは優しく首を横に振る。
どうして無理するの?
佐江の前くらい弱音を吐いてよ。
悩みを聞かせてよ。
全部受け止めさせてよ
「私は・・・疲れてないよ!」
キツそうに笑顔をつくるゆきりんは
疲れているという事がすぐに分かった。
ずっと気付いていたが言っていなかった
目の下には目立つクマ。
後ろ姿も、前異常にほっそりと見えてしまうし
まるで去年のあっちゃんと重ね合わせてしまうくらい、
佐江はゆきりんを心配してた。
「無理しなくていいよ。」
佐江は真剣なまなざしでゆきりんを見つめた。
けれどゆきりんはすぐに視線を逸らし
とぼけてみせた。
そんな嘘もバレバレなのにね
だってね、最近顔が笑ってないんだもんゆきりん。
前みたく心から笑ってない。
多分きずいてるのは佐江とその他もろもろくらいだと思うけど(←
きっと、前みたいにほんとのゆきりんの笑った顔が見れないのは
疲れも影響してるんじゃないのかな。
最近だってダウンしたでしょ?
今までだって何回かダウンして、その前まではいつだって強がって
握手会も中止にしないで、
ほんとにゆきりんは強いね。
どうしてかな?
佐江はいつも強がって自分をさらけだせないゆきりんを守ってあげたいのに。
けれど現実はどうしてこうも上手くいかないのかな
リードしなきゃいけない佐江がゆきりんよりも総選挙の順位も
実力も歌唱力も、きっと下だし、高い身長でゆきりんを守ってやりたいけれど
同じくゆきりんも背が高い。
そもそも身長で守る意味が分からないけれど。
「・・守らせてよ。 遠くにいかないでよ」
きっとこれが佐江の本音。
どんどん成長していって自分とかけはなれていく
ゆきりんを見るのが怖いんだ。
結局は佐江、弱虫なんだ。
置いてけぼりが怖いんだね・・。
気付けば涙はあふれてとまらなかった。
ゆきりんを苦しめるゆきりんの実力と、佐江を苦しめる実力の差が惜しくも憎かった。
ふわっ
体が温かい。
すぐに分かったよ この体温、この感触、この心地。
だって、ゆきりんは体温だけじゃなく心もずっと暖かいから
ゆきりんに抱きしめられてる事は佐江の幸福でもあるのかもしれない。
「佐江ちゃん・・泣かないで?佐江ちゃんの気持ちは分かったから。」
ゆきりんに頭をぽんぽんと撫でられる
馬鹿だなあ、佐江。
守ってやるはずがこれじゃあ拾われた捨て猫みたいじゃん。
けれど心のどこかで安心している佐江。
それはきっと抱きしめられてる人が
佐江の大切な人だからなのかな?
「それでね、佐江ちゃん、はやくしてくれないかな?」
え・・?
佐江から溢れていた涙が突如消えた。
「あのさ・・私待ってるんだけど。」
何を待っているのか
考えても考えても佐江の頭には何も浮かばない。
「ゆき・・りん?」
ゆきりんは佐江を離すと言った。
「だから早く連れて行ってよー!!!!デイズニーランドーーッ」
オーバーな驚き方をしたゆきりんに
オーバーな言い方をされて
佐江も硬直状態。
いやいや、ゆきりん
佐江 最近行ったばかりなんだけどな(笑)
やっぱり佐江はいつものゆきりんが大好きみたいです。


























