ガラッ
教室のドアがあいた音を聞いたのは
これで何回目だろう。
見覚えのある顔が何人か教室に揃ってゆく
もうすぐホームルームが始まるという時間
彼は姿を現した。
「おっはっはっー!!!!」
ハイテンションな挨拶で教室を盛り上げる彼
私はその人を見た瞬間、目を大きく見開いた。
だって・・
その人は、
宮澤佐江 だったから。
まさか、同じクラスだったなんて信じられない
私、ますます距離ができちゃう気がする。
宮澤佐江が自分の席に腰かけると
周りには仲の良いのか、男子達や、
宮澤佐江惹かれている女子が沢山集まっている。
宮澤佐江の席は私と対照的、
クラスの真ん中、いわば中心というやつだろう
私の様な教室の日陰の存在とはとても違かった
そしてまったくこっちに見向きもしてくれない
多分、私がはじっこに居るから気付いていないんだと思う
・・寂しいな。
1人ぼっち
こんな事思ったことなかったけど・・・・
彼の人気に圧倒されて、
私は消極的なんだと辛くなった。
「柏木ちゃん?」
「・・え?」
突然だった
教室の片隅の私の席。
日向もあたらない日陰の席で顔を伏せ
ボーッとしていた私なんかに
太陽の様な笑顔の日向の彼が私に声をかけた
「ちょ、wそんなに驚くかー?」
私はリアクションが大きいって言われるけど
今回はちょっと大きくなりすぎたみたい
目をバッて開いて
なぜかキョロキョロと辺りを見回してしまった
クラスメイトは私に視線を向けた
どうしよう・・
なんか、こういうの苦手だな。
人に見られるのってこんなに恥かしいんだっけ・・?
しかも、目の前には太陽のように眩しいキラキラな笑顔
この人が私のそばに居るだけで
私と、私の席までが日向なような太陽になった気がした。
「あっ・・あのっ、・・・・ごめんなさいっ!!!!!!」
私は勢いで席を立ちあがり
教室を走ってでていった
馬鹿だ私。
もうすぐホームルームだって知ってるのに
このタイミングで戻るなんて無理だよ・・。
私、本当にっ本当に、バカだ。
私はもう何もかもどうでもいい気持ちになり
人が来ない屋上へと行った
ここは私にとって一番心が落ち着く場所
誰も来ないし、
何しろ景色も空気もいいし。
ここで寝そべって何もかも忘れている時が私の幸せ。
多分・・・
宮澤佐江は、私があまりにも地味で寂しい人だったから
お人よしになって話しかけてくれたんだと思う
そうでもなきゃ、私なんかに話しかける人居ないもん。
今までだっていつもそう、私がいつも1人でいれば、
話にいれてくれる人もいた
一瞬は本当の友達って信じた。
だけど、結局はみんなお人よしでやっていた
私はそれからなかなか友達をつくれなかった
むしろ、作りたいと思わなくなった
だけど
・・・・・・
今日から私の中で何かが変わった気がした
宮澤佐江に出会ってから・・
彼に負けないくらいステキな人になって
いつかは、お似合いって思われるような・・。
今の私ではとにかくありえない事だけど
私は今決心しました
”彼にふさわしくなる。”
と。
きっと彼は私を選んでくれないと思う
愛をくれないと思う
分かってるよ。
だって・・
クラスメイトにライバルも沢山いる
むしろ、私にはライバルじゃない人は居ないくらい
皆オシャレで可愛くて素敵で良い人で
皆性格も良い子だし、
私が叶う相手は居ないし。
だから、彼の中の私は圏外だと思う。
だけど、
たった1つ勝てる事は・・
誰よりもあなたが好きです。