2012年 12月某日。
この日原宿へと足を運んでいたメンバーがいた。
「ねー、はるきゃん次はどこいこっかぁ。」
「えー、プリ、プリいく。」
石田晴香と藤江れいな。
「・・またプリ?今日3回目だよぉ。」
「だって食べるもんも食べて欲しいもんも買ったらプリで締めでしょ」
「・・・意味分かんないってば。」
そう言って強引に藤江の腕を掴んで行く石田。
嫌がってるそぶりをする藤江も全く抵抗を見せず
言われるがまま、藤江の大の好みのヘアースタイル、ファッションの
石田に惹かれてついていくばかりだった。
とにかくプリが好きな石田と対照的に石田がとにかく好きな藤江。
・・どっちもどっちだった。
「あーあっ れいにゃんが遅いからあの機種混んじゃった。」
「だってーはるきゃん早いんだもん。」
「仕方ないなぁ 並ぶー。」
「えーっ 並ぶのっ??はるきゃんプリには我慢強いんだね・・。」
「うん。・・・・ ・・・・・・・・・・・れいにゃん、あのカップルみて・・!」
「えっ?・・・・・!!」
顔を赤くして藤江を見つめた石田に続いて
藤江も石田が言った方を見る。
するとプリ機の前で唇をかわす美男美女カップルが目に入り
藤江も急いで目をそらした。
すると石田はあと少しで撮れると思っていたプリ機の前から離れて
藤江をゲーセンの外へと連れていく。
人込みを適当にかき分けてきたので
何となく2人とも息切れしていた。
「っはぁはぁ・・はぁ・・・つかれたっ ・・れいにゃん・・子供なのに・・あんなん見せてごめんっ・・」
”いきなり連れ出して疲れるじゃん”
なんて言えなかった。
はるきゃんは私のためにあんな光景見せたくないって思って
大好きなプリも我慢してここまで連れて来てくれた。
だから藤江はすぐに笑顔になれた。
「悪いのははるきゃんじゃない。あんなところでイチャイチャするなんて信じられないよ!ありがとうね?」
「・・か、帰るよ!」
石田は藤江に顔を見せないように歩き始めた
この時石田の顔は赤くて人に見せられるものじゃないと思ったのだ
ましてや藤江に見られたら絶対馬鹿にされる、と。
だけど藤江はちゃんと分かっていた。
(ふふ、はるきゃん、可愛い)
石田の耳は真っ赤だったので
藤江には分かっていたのだ。
結局は一番はるきゃんが子供なんじゃないか
そう思って1人笑っていた。
これから起きるAKBの事態も知らず。
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同じ時間帯。
オシャレな人々が早足で足を進める銀座。
そこにあまりにも不釣り合いのメンバーが茫然と立っていた。
「・・う、みぃちゃん・・・・・・これ・・」
「さっ さすがにこんな想像してなかったんだもん・・」
「これは私達キツいですよね・・」
上から指原莉乃 峯岸みなみ 高城亜樹と続く。
3人とも余裕の笑みで”目指せオシャンティ!”そう叫んで
銀座まで電車に揺られてきたのだ
そして着くとこのざまな為
3人は過ぎゆく人々にかき分けながら茫然と立ち尽くすことしかできなかったのだ。
「うー・・みぃちゃん、さっしー、私達完璧に浮いてますよねぇ。」
高城の言葉には2人ともごもっともであった。
過ぎゆく人々はみんなオシャレな格好に身を包み
背もすらっと高かったりスタイルがバツグンだったり。
40代超えている人でもその若々しさを
美しさには3人とも、とてもではないが勝てなかったのだ。
それもそうだった、
高城はまだしも指原、峯岸は身長が低い方でもあり
丁度中間の一番微妙なところにたたされていたのだ。
「ん、普通って嫌だね。」
指原の一言で彼女たちの会話は気付けば途絶えていた
何も会話もせず
元来た道を歩いていく、彼女たち3人にはまだ銀座は
早かったようだった。
峯岸は決めていた。
”今度麻里子と来よう。”
そして駅へと着くと言うとき、
路上で某有名女優が一瞬見えた気がした。
それもかなり長伸のイケメンな男性とでも言える男と。
「今・・。」
「あきちゃも見た?」
「あきちゃもみぃちゃんも!?指原も・・」
3人に会話が再び戻ってきた。
けれどそれは不思議な光景を目にしたからだった。
長伸のイケメン(?)男性と某大女優が唇を重ねていたのだ
それもとても深いもので
3人は見ていられなくなり駅へと走って行った。
「・・あきちゃ、びっくりしちゃいました。」
「私もだよ!!だって共演したことあるのに・・」
「指原達が気付かれてないと良いけど。」
3人の会話はこの時まだ軽いもの過ぎなかった。
そして彼女たちにある感情が芽生え始めている事も
誰も気づいていなかった。