AKB48 小説集* -14ページ目

AKB48 小説集*

オリジナルストーリーです!!事実上関係ありませんのでご安心を^^*



壊れたドアから部屋の前に立つ人物。

仁藤は誰か分からないこの人物に絶対目を会わせるものか

そう思った。

けれど、それは驚きの方向へと向かう事になる






「・・萌乃・・・・・ちゃん・・・・・!?」



1人の男はそう言った。

荒荒しいけど大きな声、すぐに仁藤は誰か分かった


”この人はいつも劇場にきている”

握手会にも何度もきていて

DDと名乗るのだ。

だからいつでもコールはこの男の声が目立っていた



「っ・・私は貴方を見れません・・・・・だって・・貴方も・・」


仁藤は正直応援してくれるファンを裏切るのが怖かった

あんなに勢いよく扉を壊すのだ

それもそのはずだった

男は隅で気絶している状態に近い石田に気づいていない。


もしこれで石田が起きてしまったらどうしよう

さっきまであんなに自信があった仁藤だったが

石田は強かった

きっと時期に目を覚ますだろう

そう感じていたのだ

ならば男が石田に気づく前に

自分が犠牲になればいいのでは?

仁藤は仲間をかばった



研究生を見捨てた石田とはいとも対照的に。





「僕はまだ狂ってません。けど・・仁藤さん、きっとあなたと目があったら終わりなんです。今すぐ仁藤さんを逃がしたい、けど体がどうも言う事をきかなくて・・」


仁藤はこんな言い訳するような男の気持ちを十分と分かっていた。

なぜならさっきから仁藤もこの男と同じで、ずっと異性と同じ部屋にいるせいか

もう逃げたいとも思わなくなっていた

むしろ体が逃がしてくれないだろう。


仁藤は自分に負けたのだ

最後まで仲間に犠牲を払い続け。




まっすぐと男の瞳を見る

次の瞬間、仁藤は男の瞳にやられたのだ。


けれどまだ意識が少しでも残っていた仁藤は

石田が起きた時混乱させてはいけない

そう思い壊れたドアの部屋から出た。



正気が無くなる前に

一瞬分かった事は

部屋の向こうには愛し合うチームKのメンバーと男達。

それと同時に目立たない場所でうずくまる小さな背中が見えた。


そこで仁藤は自分を失った。












































日本ではテレビすら映せない状態となっていた

アナウンサーとカメラマンが目を合わせてしまいそこからはもう正気を失う。

だけど1局だけ少し流すことができたのだ


それは銀座駅の狂った人々が愛し合う姿

この姿を見ているものはきっともうほとんどいない

なぜなら日本中はみな、愛し合い狂っているのだから。
















そして 指原莉乃 峯岸みなみ 高城亜樹。

皆さんは覚えているだろうか

このメンバー達が見た光景、そしてどこへ向かったかという事を。



石田と仁藤は目を丸くした。



部屋に入ってきた人物たちに


「け・・研究生・・・・・?」



石田は沢山の狂った正気ではない人々、

そして仲間を見てきた。


その分一度は研究生がすでに正気ではないのではないかと心配になったのだ。


だけど心配はいらなかった




泣き崩れる研究生。



伊豆田莉奈 小林茉里奈 名取稚菜 川栄李奈


この4人の研究生。

石田にも仁藤にも何故この4人が無事なのか、

ここに居るのかが不思議だった。




ただ1つ言える事。

ドアが開いた向こうから聞こえてくる

何人もの足音。

これは明らかにメンバーではないこと。

おまけに荒々しい息遣いも聞こえてくる




(やばい)


一番最初に感じ取ったのは

以外にも仁藤だった。



そしてこの4人の研究生達は

狂ったファンに追い回されて

ここまでやっとたどり着いたのだろうか




ならば助けたい、逃がしてやりたい


はかない仁藤の想いだった。







「ぅーっグスッ 仁藤さん・・石田さん・・助けて下さいっ!!」



”かわいい私は川栄です。”で有名の

研究生。川栄李奈がその時先輩メンバーの前で

初めて声を荒げた。



仁藤にはその想いがひしひしと胸に伝わっていた。

そして絶対助けるという想いもこみあげていったのだ。



だがそれとは対照的に

石田は肩をふるえあがせて

泣き崩れる4人の研究生を追いだそうとするのだ



仁藤には理解不能だった。

あんなに優しい石田がそんな事するはずない

仁藤は理解したくなかった。






「っ・・助けられないよ。ごめんね、李奈ちゃん。」



そう言って研究生4人を完璧に外へ追い出した

石田はドアを締め鍵をかける。

その顔にはさっきまでの優しい石田の面影はなかった。




4人を外に追い出した直後に聞こえた

叫び声。

もう彼女等は正気ではないだろう

石田は胸をきゅっとおさえる



そして間もなく聞こえてきた

頬がゆがむ音



石田は何にたたかれているのか、

耳を疑った。


だけどそれは紛れもなく

本物のヤンキーみたいに怒った顔をする

仁藤で。


石田は何故なんだと頬をおさえて

涙を流す。研究生を追いだした時点で

すでに石田は正気ではなかったのだ。





自分はあんな男共の相手はしてられない。

時代に流されない

メンバーだってもう関係ない



佐藤が狂って間もなく藤江が狂い

そして自分すらも狂っていたことに石田は気付いていないのだ




けれど仁藤だけは

気付いていた。



研究生が部屋へ入ってきたときから

石田の態度ががらっと変わったこと。


研究生が泣き崩れて

川栄が必死の訴えをしても

石田は冷たい目でそれを上から見下ろすだけだった。








「はるきゃん・・あんた、くれいじーだよ。」




くれいじー・・?


まさか、そんな私がそんな訳がない。

ゲキカラさんみたいな事には私ならない

絶対に



ましてや仲間を裏切るなんてこと・・

するわけないよ。


だってね萌乃ちゃん。

私の大切な友達はもう正気じゃないの

きっと私の元へは戻ってこない


すみれも、れいにゃんも

みーんな私のそばから離れた。


さっきまで私を気遣ってくれたクリスだって・・

もう狂ってるの。



他のメンバーもきっとそう

この国の人々をとめられる人なんていない


私は狂ってない

狂ってない狂ってない狂ってない

絶対に。狂ってない狂ってない狂ってない











「ああああああぁぁぁぁぁぁああぁぁぁ!!!!!!!」


叫び声の様なうめき声のような

今までの石田とではまったくの別物の様な声をあげた


仁藤は石田のその姿を見ては居られなかった

すぐに背を向け耳をふさぐ。






しばらく経ち

何かに気付いた仁藤は振り向く。

石田は倒れていた。

そのときすでに


仁藤はゆっくり石田に近づくと

石田は寝息をたてて寝ていた。




「・・はるきゃんも・・・・つらかったんだよね。」



石田の頬を伝う涙を優しくぬぐってやる

さっき石田が仁藤にしてくれたように。

石田は最後まで仁藤のそばで涙を見せていた

笑顔の石田がもう1度みたかった

仁藤はそうとも思ったが

今の石田じゃ仕方ない。

今のAKBじゃ・・

そう思った。





さっきから仁藤は気付いていたが

ステージへ続く

さっき石田が研究生4人を追いだしたドアがガンガンと音を立てている

それも何人ものの人物がドアをこじあげようと頑張っているような。



このままでは石田も仁藤も危ない。


けれども仁藤には策があった。






眠っている石田の腹に何発も蹴りをいれる。

それも力強く。

そして腕にもチョップをいれた。



それから石田を部屋のすみにやる



(しばらくの間ははるきゃんは起きないだろう。)


眠った石田を助ける方法、

それは目覚めさせないことだった。





(だって・・目が合わなきゃいいんでしょ・・?)





ドガアアァヴァン(←



耳をつんざくような嫌な音がして

頑丈なドアは音を立てて崩れ落ちる




仁藤は覚悟を決めていた。






間もなく電車は止まってしまう

石田は寒い冬だと言うのにもかかわらず

人の熱気と焦りにまじりて石田の肌からは汗が流れおちる。




電車がとまる


(やばい、もうすぐ人が乗ってくる。目を合わせないようにしなきゃ)


石田は焦った。

きっとこの駅でおりなければ

石田の未来はないだろうと。




ドアはひらく


石田は決心したのだ。

藤江を置いていく事。



丁度駅は降りる予定だった駅で

一先ず人安心だった。

けれど駅には大量の人


すれ違う男性にくらくらとする

けれど自分を捨てたくなかった石田は

一心で駅から離れた。





そして必死で走り続けて着いたのはAKB劇場。




「・・着いた。」


そう思って体をとめると

石田の体は疲労でいっぱいになっていた

全身から湧き出る汗

どっと痛くなる肩と足。


もうこれ以上動けない

そう感じたが

この非常事態をメンバーに伝えたかった


それだけの思いで石田はここへたどり着いたのだ。




まだ公演は始まっていない。

今日はチームKのRESET公演だった

Kメンが揃う楽屋へと走る。


今日はたまたまKメンのほとんどがきていた。



重い足をひきずりながら

ドアをあけた





「あっはるきゃん!・・あれ、れいにゃんは?」



石田に声をかけたのは

中塚智実


本当は石田の家に寄ってから

藤江とここ、シアターにくるつもりだったのだ。

だけど藤江はもうどこにいるのか、それすらも分からなかった。



「・・。」


石田はハァハァと過呼吸状態のまま

そのまま倒れた。


最後に言いたい事も伝えられないまま。












































「・・きゃん・・・はるきゃん!」


誰かが私を呼んでいる

貴方は誰?




「・・」


目があいた。

石田の瞳に映るのは

チームK仁藤萌乃だった。


「・・萌乃ちゃん・・・どうして?公演は・・・?」


「よかったぁはるきゃん・・私は今体調崩しちゃっていきなりでれなくなっちゃったの。」


「そっ・・か。」


石田の披露は十分にはとれていなかったが

ずいぶんと回復していた。


「それでねはるきゃん・・今この日本でおかしなことがおこってるらしいんだけど」


仁藤が深刻そうに言う言葉が

石田にはすぐ理解できた。


「知ってるよ・・れいにゃんも・・すみれもそうだもん・・・・・・・・・」


そう呟やく石田の瞳からは

大粒の涙があふれてくる。


いつも同じチームで時間を共にするすみれ。

そして休みの日は必ずといってもいいほど一緒に会う藤江。

3人はとても仲が良かった

その仲のよかった2人がもう自分の元へは居ない

正気ではない。


石田は2人を救えなかったことが

とてもやるせなかった。



すると仁藤も泣きだしたのだ

石田は自分も泣いているのにもかかわらず

同期の仁藤の涙を必死にてで拭う。


石田は人の涙を見るのが嫌いなのだ。

何としてでも笑顔にさせたかった


けれど、それは無理だった

石田は伝えなくてはならないことがあって

劇場へと走った


だけど自分の体力不足のせいで倒れてしまい

伝えられなかった。



石田は思い出したかのように

震えた。


「ねぇ、、萌乃ちゃ・・・みんなは・・?」


仁藤は激しく首を振るばかり

石田はそして察したのだ

自分が倒れている間

仁藤はどれだけ不安だったのか。

そしてチームKのメンバーはもう正気ではないということ。


そして今日公演に居なかったメンバー



大島優子、宮澤佐江、板野友美、 そして内田眞由美、野中美郷。


彼女たちは無事なのだろうか、

そして他のチームのメンバーたち。


石田は不安でたまらなかった。

けれど今仁藤がそばにいてくれることだけが

何よりの支えだったのだ。



さっきまで暖かく迎えてくれた

中塚ももう私のそばにはいない

石田は考えただけで怖かった。

そして信じ難かった。






ガチャ







突然控室のドアがひらく

仁藤と石田は肩を震わせた



そこに入ってきたのは


あまりにも意外な4人の人物達だった。