その3-1・3-2に載せた設問1を長く書いた答案例の文字数は、Wordの文字カウントで、
設問1部分:1865文字(1行当たり25文字で計算すると、74.6行分)
設問2部分:3248文字(1行当たり25文字で計算すると、129.92行分)
合計:5113文字
と出ました。
その1・その2に掲載した設問1ミニマム・設問2私見ドバースタイルの答案例は、Wordの文字カウントで4805文字(1行当たり25文字で計算すると、192.2行分)だったので、308文字増えました。
このことから、①設問1を長く“書く”だけでも、同等の内容なのに分量・所要時間が増えてしまうことが分かります。
(なお、いずれにせよ、論文本試験現場で現実的には書けない分量ですが、これは“完全解”を目指したものなので…『4A論文過去問分析講義』では、現実的な合格ラインも示していますよ~問題にもよりますが、半分前後の分量で確実に合格ラインを超えます)。
そして、それよりも所要時間を大幅に増やしてしまう作業が“解く”(答案構成)段階にあります…これまでの課題をやってくれた方なら分かりますよね?
…そう、②設問1と設問2に論述を割り振る作業に結構な時間を要するのです。これにより、答案を“書く”時間が大幅に削られます。
設問1を長く書くことで、
・40点程度の配点(cf.司法H27設問1(1))のうちのいくらかがとれるようになるメリットはあります
が、他方で
・①②による得点効率の低下は避けられません。
そのため、①②による得点効率の低下を最小限にする意識を常に持って訓練しつつ、ベストバランスを探るべきです。
つまり、設問1を長く書く際には、少なくとも、
①同等の内容を“表現”して“書く”時間を短縮していく(短く“書く”だけなら時間を短縮できるが、その前提として短い言葉で“表現”する時間は増えるので、これらの合計時間を短縮する必要がある点に注意)
②設問1と設問2に論述を割り振る作業の時間を短縮していく
訓練を積む必要があるのです。
もちろん、司法論文の公法系第1問について、過去問を時間を計って答案まで書く訓練をしながらです。
となると、設問1を長く書く対策には、かなりの時間・労力を要します。
これは、他(科目)の対策と比べて、得点効率の高い対策といえるでしょうか?司法試験は、科目足切りをされない限り、総合点で合否が決まりますから、そのあたりも考えて、“そこそこ”のバランスにとどめるべき受験生が大半でしょう。
…さて、これで一応、設問1を長く書くスタイルの答案例が“完成”した!と私は思っています。
「え?設問2の“検察官の反論”は?」
とツッコミを入れてくれた方もいるでしょう。
これについても少し書いてみたのですが、やはり長くなりそうなので、記事「その4」として後日!
いや~その1で予想した以上の“超”大作に…σ(^_^;)