なんか、武道の必殺技みたいなタイトルに…


「司法試験対策の講師の方で予備校本をメインに使う方と学者本をメインに使う方で分かれると思いますが。
特に論文対策において予備校本メインに使うと色々な学者さんの見解がごっちゃになって立ち位置の不明確な一貫性のない思考(論文)になると言う弊害を聴きました。
先生は予備校本メインに講義をされるスタイルだと思われますがこの点についてどうお考えになりますか?」

というコメントをいただきました。


まず、旧司時代には、1冊の基本書(「学者本」)と“心中”するという方法論?もありましたが…今はそもそも「予備校本」ですら、「学者さんの見解」より判例をメインで扱っているものが多いのではないでしょうか(そうでない「予備校本」は“古い”と思います)。
とすると、最高裁のスタンスには、少なくとも学者さんと同程度には一貫性がある(完全に一貫性のある人なんていません)と考えられますから、もはやそのような弊害はあまりないのではないかと思います。


また、1冊の「学者本」と“心中”するという方法論?を採ったとしても、その「学者本」には、論文本試験問題を解くために必要な情報があまり載っていないはずです(旧司・新司・予備試験・ロー入試と過去問を徹底的に分析してきた中で、何度「使えね~」と失望したことか)。

だから、どうしても複数の「学者本」なりの文献を調べる必要が出てきます。

とすると結局、「色々な学者さんの見解がごっちゃになって」しまうリスクが生じてしまうのではないでしょうか。


さらに、“心中”している「学者本」の見解が、本試験問題において最も得点効率が高いとは限りません。
論文本試験現場で手元にある本試験問題(論文過去問)と条文を基準とした方が、実戦的なのではないでしょうか。


ちなみに私は、「あらゆる法的問題に通用する4A」を使って、「問題文と条文」メインの自作テキストで講義するスタイルです

「あらゆる法的問題に通用する4A」「問題文と条文」という動かし難い要素に基づくことで、一貫性を最大限に担保するとともに、私自身が作ったテキストで私自身が講義をするので、もし一貫性に疑問が生じたら、質問していただければ対応できます。

なお、解釈を要するところも、旧司・新司・予備・ロー入試の論文過去問を徹底的に分析して、合格可能性ないし得点効率の高い解釈論(ほぼ判例になる)を厳選しています。