をすべきかどうか…といった質問を何回かいただいたので、記事にしてみました。
これ、非常に悩ましい問題です。
目的(趣旨)から考えていこう…そもそも、短答過去問をくり返し解く目的は何か?
私は、
1.短答本試験で求められる、未知の問題を解く“能力”や“感覚”を鍛える
2.短答本試験で出題された知識を“常識”化して、類似問題が出題されたときに、“脊髄反射”で確実に正解できるようにする
点にあると考えている。
このような目的からすると、
1.短答本試験と同様の“能力”“感覚”を鍛えるため、短答過去問を解く際に、短答本試験と同様に、問題文の各肢に“○・×”を付ける等の書き込みをする必要がある
2.問題文をINPUT素材として使うために、問題文の各肢等の知識の正誤が瞬時に分かるように、問題文の各肢に“○・×”を付けるとか、各肢の誤っている箇所を明示するとか、各肢を正文化する等の書き込みをする必要がある
という考え方もできる(A説)。
しかし他方で、
1.短答本試験ではもちろん、各肢に“○・×”が書き込まれていない問題文を解いていくから、問題文の各肢に“○・×”等の書き込みがない状態でくり返し解く必要がある
2.上記目的2が本当にできているのかをチェックするためにも、問題文の各肢に“○・×”等の書き込みがない状態で解く必要がある
という考え方もできる(B説)。
私は、受験生時代、A1+B説を採っていた。A2は、目的1と矛盾しちゃうので切り捨てた。
具体的な手順としては、
①時間を計りつつ、短答過去問を1問解く際にA1
②今回の所要時間と正解・不正解を解説冒頭余白にデータとして書き込む
③解説を読みながら、気になるところにシャーペンで下線等の記号を付け、択一六法等の条文単位の教材で、解説で触れられていた条文を引く
④A1でした問題文への書き込みを消しゴムで消す ∵B説
という感じだったが、④が面倒だったし、完全に消せずにうっすらシャーペン跡が残るので、その問題を間違えて次周解くときには、そのシャーペン跡が見えないように薄目で解くとか、それでも見えてしまうときには「見えないふり、見なかったふり!」と自分に言い聞かせて(実際に声に出していたσ(^_^;))解いていた。
これはこれで問題があるので、他の方法を考えてみる。
まず、新司・予備試験短答過去問については、法務省のHPにある問題文をプリントアウトして、短答過去問集の順番に沿って該当問題を探し、思う存分書き込みつつ解くという方法Cがある。
○メリット
・上記の面倒な④が省ける。
・短答本試験により近い条件で解く訓練を積むことができる。
×デメリット
・問題文をプリントアウトする時間・手間・費用がかかる。
・本試験全過去問をまとめてプリントアウトすると、前周で正解している等でその周で解く必要のない問題までプリントアウトされるので、その分、時間・手間・費用(+資源?)が無駄になる。
また、短答過去問集を1周ごとに買い直すという方法Dもある。
○メリット
・上記の面倒な④が省ける。
・問題文をプリントアウトする時間・手間・費用が省ける。
×デメリット
・短答過去問集を買い直す費用(・時間・手間)がかかる。
・短答過去問集の解説への書き込みが無駄になる。
だいたいこれで網羅できたかな…「他にもこんな方法があるよっ」という人は、是非教えてくださいm(_ _ )m
上記に挙げた方法は、どれも一長一短なので、皆さん自身でどれもちょっとずつ試してみて(方法Dをちょっと試すというのは、短答過去問集を書店で立ち読み等して“買い直したふり”かな)、自分個人が短答本試験で合格するのに一番合っていると思う方法を採ってください。
私個人としては、少なくとも司法試験系では、目的1がものすごく大事だと思っているので、これと矛盾するA2はあまりオススメできません…が、A2によって目的1も達成できてしまうような“天才”も、ごくわずかにいるかもしれません。