シンガポールから帰って1ヶ月たった頃、奥州市文化会館(Zホール)で10月に開催されるコンサートの空席状況を問い合わせたところ、幸い2階の中央、最前列が空いていたので郵送してもらうことにしました(4,500円+送料800円)。チケットは8/21に届きますが、その前日水沢駅近くにコンサート終了後の宿を確保しておきました。ホール近くのホテルは良さそうな部屋は埋まっていて大勢のファンが泊まることが予想されました。10月に入ると新幹線の切符の手配です。以前はJR東日本の株主優待を使うのに隣駅まで行かなければならなかったのですが、今回は最寄り駅の券売機で購入できました☺️行きが『はやぶさ17号(13:09 水沢着)』、帰りは『やまびこ64号(16:50 一ノ関発)』の自由席です。株主優待で4割引になり、それぞれ乗車券込みで8,280円と7,710円。
10月17日水沢駅から歩いて5分、宿の近くの蕎麦屋で遅めのランチ。徒歩圏内に高野長英や後藤新平など著名人の旧宅や記念館があるので荷物を預けて街を散策しようと思ったものの、コンサートを控えているので袋町の先にある和スイーツ専門店YANAGIYAで名物の『キューブサンド』と和菓子をいくつか買っただけで宿へ戻りました。
3時過ぎ、チェックインすると女将さんが、Zホールへ行くならタクシー予約しますかと聞いてくれましたが「1.7キロで歩けない距離ではないしブラブラ歩いて行こうと思っていますが、帰りは暗いので終演が何時になるか確認してからお願いします」と言って、ひとまず2Fの自分の部屋へ行きました。再び階下へ降りると、タクシーは4時半以降は予約不能だと言われました。
4時半、日が暮れると寒くなると思い、トレンチ風ジャケットの中に厚手のセーターを着て出かけました。途中ガードレールをくぐる際、間違えて車道を通ったり、ショートカットしてホールの敷地の囲いと川べりの間の細い小道を通ったり、夜だったら危なかった😅 5時過ぎ、無事ホールに到着。入り口付近で乗客を降ろしたタクシーの運転手に終演時のことを尋ねると、タクシープールに3台待機しているから順番に待つか、コンサートが終わってから電話をかけるように言われました。
開場時間を過ぎているので、ホールの中へ。私の席は2階ですが、3階から入るようになっていて、息を切らして階段を上っていると見ず知らずの女性が「よかったらこのチケット使って下さい」と言って1階席のチケットを譲って下さいました。人から貰ったもので、ご自分はもっとよい席だからと仰っていました。2階席が迫り出している真下の席で最初は前の座席がガラッと空いていたのですが、開演10分前になって巨漢の方に視界を塞がれてしまったので、結局本来の2階の自分の席へ移動。高さはありますが前に遮るものが何もないのでステージがよく見えました(せっかくのご厚意を無にしちゃいました🙇)。実際、チケットを購入しても参加できない人もいるのですね。私自身もコロナ禍のZepp Hanedaで娘と孫二人の4人分のチケットを購入したのに、直前に娘が熱を出し私と中学生の孫の二人だけで行く羽目になったことがありました。何ヶ月も先の予定はわかりませんからね。
(上の写真は休憩時間に撮影したものです)
座席は満席とはいかないまでも、ほぼほぼ埋まっていました。18:00ピアニスト登場。いつものように、どこから来たかのアンケート。地元の方が多かったようです。水沢第一高校の文化祭に呼ばれていたのですね。前々日に現地入りしたそうです。そして「水沢って居酒屋とかバーが多いですよね」と言いコミュ力を高めるために遠征に行くとよく飲み屋に行くのだそうです。そう言えば私の泊まる宿の近くにも居酒屋沢山ありました。
最初の曲は『怪獣の鼻唄』。後日文化祭で弾いた動画がアップされましたね(この曲は2年前の学園祭でも演奏されました)。あとは普段よく弾く曲を何曲か演奏し、その後リクエストコーナーで聴衆から弾いて欲しい曲を挙手制で募り、2,3曲をメドレーにして弾いていきました。20分の休憩の後の2部も同じような構成で後半はリクエストコーナーでした。ピアノを習っている子供や学生が多かったので反応がよく、バーやT配信で磨きをかけたトークで聴衆とのやり取りもテンポがよかった。若者にとって思い出に残るコンサートになったでしょう。
ただ残念だったのは、ホールの音響のせいか楽器の調律のせいか、はたまたご本人の演奏によるもの(力み過ぎたせい?)かはわかりませんが、高音の音を弾き切った時に、いつもなら小気味よい音色で決まるところで耳障りな音になってしまった箇所がありました。それと、全体的に速弾きの曲が多かったのですが、弾き流していると感じた部分があり、先日のTEPPENで審査委員長のMさんが「速いパッセージで演奏が荒くなった箇所があった」という指摘が腑に落ちます。もちろん、リクエストに応えて即興で弾く場合はパーフェクトを期待するものではないし、リクエストで弾いた曲でも『RUSH E』は一球入魂の気概が伝わってきて、アルファベットを表した不協和音もホール内で効果的に響き快感さえ感じました(スクリーンがあったらよかった)。ピアノ素人が忖度なしに勝手なこと書きましたが、とかく批判の的になっていると被害妄想気味のBBAファンの逆襲というわけではなく、Mさんが評価されたように「どんな音楽でも都会の音にする」という類い稀な才能に惚れ込んでいることに変わりありません。(ただ『カタリア』でのコンサートの再現を期待したので今回は少し物足りなかったということです。)アンコール曲は定番のナイトオブナイツ。真っ黒ナイトオブナイツはリクエストコーナーで弾いたのですが、アンコールはこれと決めていたそうです。
全てが終わって外に出るとタクシー乗り場にはすでに大勢の人が並んでいました。タクシー会社に電話する(19:59)と、営業所には1台も戻っていなくて何時になるかわからないとのこと。同じ水沢駅方面の方と一緒に歩くことにしました。その方は来る時は駅から歩いて来たものの途中で道がわからなくなりタクシーを呼んだそうです。体調面が心配で遠征にはご主人が付き添って参加されることもあり、遠くへ行くのは今回を最後にしようと思ったそうです。歩き始めたものの照明もろくにない敷地内で迷ってしまい、結局もとのタクシー乗り場に戻ってみると数人が残っているだけでした。そのうちの一人が水沢駅方面に行くからと相乗りを申し出て下さり助かりました。間もなく来たタクシーの運転手に、駅へ寄ってからホテルを2ヶ所回って欲しいと伝えると、料金は1,300円位だと言われたので一人5,00円を予約した人に払いました。彼女は佐倉市から来たと言ってました。千葉県の豪雨災害のあった所ですね。皆さんいろんな事情を抱えながら遠路遥々このコンサートのためだけに来ていらっしゃいました。
それにしても、あのような地方都市でチケット代が4,500円のライブでの集客力は半端ないですよね。実は10月に首都圏でもう一つコンサートへ行きましたが入場料は2,800円でした。国際的なコンクールの受賞歴もあり数々のオーケストラとの共演もされているピアニストでしたが、2,000人収容のホールを採算が取れるように埋めるための価格設定なのですね。シューベルトのセレナーデやモーツァルトのアイネクライネナハトムジーク(学生時代マンドリンで弾いた懐かしい曲)のようなクラシックの名曲を最初に演奏し、後半はご自分がライフワークとして取り組んでいるマイナーな曲を解説を交えながら披露してくれました。アンコールはラテンアメリカで修行してきたからと『リベルタンゴ』(お気に入りの動画でよく聞いたお馴染みの曲です)🤗奥州の2週間前なので迷っていたところ、当日券があったので聞きに行ったのですが、チケット代が安くて申し訳ないくらいでした。また、岩手県の友人によると、浜松国際ピアノコンクールで優勝し昨年の大阪万博でも演奏した鈴木愛美さんが、5月に盛岡市民文化ホール(小)でリサイタルした時には1,000円だったそうです。もっとも、それは企業の助成があった故の特別価格だったようです(岩出市のピアノライブも市の主催で1,000円でしたね)。友人は、350席しかない小ホールでも当日券があったので行ってみたら、知らないピアニストだったけどすごく上手だったと感心してました(それはそうでしょう)。クラシック界では、一握りの人を除いてはホールを満席にするのは難しいのですね。海外に比べるとコンサートの料金は安いのに...。とにかく今回の奥州ピアノライブは盛況で何よりでした👏👏
さて、宿に着くと女将さんが「大丈夫でしたか?」と帰りを心配してくれていた様子。21時を回っていました。部屋に行き、お湯を沸かして昼間買った柿と和栗のフルーツサンドケーキと柚餅子を食べてからお風呂に入って寝ました。夕飯を食べる所も検索していたのですが、お昼に食べた天ぷらが重たかったのでやめました💤


