今日は親子編の最後のお話になります。
ちょっとうちの子って・・・?
と悩んでいる方へのお話です。
🌙 親子編③
それでも、どうしても届かないとき
—— 親子が「変調域」に入っている可能性
ここまでの記事で、
親子のすれ違いの多くは
「世界の入口(OS)の違い」で説明できる、
というお話をしてきました。
それでも——
こんな感覚が残ることがあります。
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話しているはずなのに、噛み合わない
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気をつかっているのに、関係が近づかない
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関わり方を変えても、手応えがない
もし、ここに心当たりがあるなら。
それはあなたの努力が足りないからでも、
子どもがわざと困らせているからでもありません。
「二層目のOS」が強く働いている状態
—— いわば「変調域」に入っているだけかもしれません。
※しずく式6分類のOSの二層構造については、
この記事の終わりに補足として追加します。
🌫 変調域とは
変調域とは、
自分を守るためのOS(防衛OS)が前に出すぎている状態のこと。
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守ろうとして、閉じる
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距離を取ろうとして、引く
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受け取りすぎて、疲れ切る
これは性格でも、資質でもありません。
環境や関係の負荷によって、
誰にでも起こりうる一時的な状態です。
親子関係は距離が近く、
感情の影響も大きいため、
変調域に入りやすい関係でもあります。
🌙 変調域にいる子どもに起きやすいこと
この状態にいる子どもは、
こんなふうに見えることがあります。
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何も言わなくなる
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理由を聞いても答えない
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強く反発するか、完全に引く
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感情が突然あふれる
-
「わからない」「どうでもいい」が増える
でもこれは、
理解していないからではありません。
むしろ逆で、
考えすぎるほど考え、
感じすぎるほど感じて、
これ以上処理できなくなっている状態です。
🌱 このとき、いちばん届かないもの
変調域にいるとき、
いちばん届きにくいのは
正しさです。
「あなたのため」
「普通はこうする」
「前にも言ったよね」
どれも悪意はありません。
でもこの状態では、
それらは出口をふさいでしまう言葉になります。
🌼 それでも、置いておける言葉
長い説明はいりません。
説得もしなくていい。
ただ、これだけを
そっと置いてみてください。
「あなたは、どうしたい?」
この言葉は、
答えを急がせるための質問ではありません。
選ぶ力は、あなたの中にあるよ
ということを、
静かに伝えるための言葉です。
今は答えが出なくてもいい。
言葉にならなくてもいい。
その力は、
ちゃんと残っています。
🌈 まとめ
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関わり方を変えても、届かない時間がある
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それは「変調域」に入っているサインかもしれない
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変調域はタイプではなく、一時的な状態
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正しさを重ねるほど、関係は動かなくなることがある
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「あなたはどうしたい?」は、選ぶ力を子どもに返す言葉
補足
🌿 人のOSは「二層構造」
しずく式では、人のOSを次の二層で捉えています。
① 一層目:認知OS(6分類)
世界をどこから受け取るか。
② 二層目:防衛OS(3分類)
ストレスがかかったとき、どう自分を守るか。
多くの人は、
この二層の組み合わせで日常を生きています。
また、
複数の認知OSがかけ合わさっている人は
ハイブリッド型と呼びます。
これは才能や視点が重なっている状態で、
良し悪しの話ではありません。
🌫 二層目には「分類」とは別の領域がある
ここで、
親子関係を考えるうえで
とても大切な見直しがあります。
これまで、
3種類の防衛OSの他に「深層型」「未接続型」と呼んでいた二層目は
誰かしらが当てはまる「型」ではないと判断をしました。
分け方は変わりませんが、現在は、防衛OS3種類以外の2種類を
**一時的に起きる“状態”**として整理し直しています。
このブログでは、
これらをまとめて
**「変調域」**と呼びます。
🌱 変調域に含まれる状態
防衛OSの過剰作動
自分を守る機能が強く働きすぎ、
閉じる・距離を取る・吸収しすぎる状態。
どれも、
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性格ではない
-
一生固定されるものでもない
-
当てはめるための分類ではない
という共通点があります。
深層潜行
情報処理が深くなり、
外に反応するよりも
内側で考え続けることが優位になる状態。
特殊接続
OS自体は持っているものの、
OS同士の接続ルートが
一般的ではない状態。
🌙 親子関係で、この視点が必要な理由
親子関係では、
-
距離が近い
-
感情が重なりやすい
-
逃げ場が少ない
という条件がそろいやすく、
変調域に入りやすい関係でもあります。
この視点がないと、
「この子は〇〇なタイプだから」
「性格的に難しいから」
と、
型や性格で決めつけてしまいやすい。
でも実際には、
「いま、違う状態にいるだけ」
ということも少なくありません。
🌈 最後に
変調域という考え方は、
子どもを分析するためのものではありません。
責めずに、理解するための視点です。
「通じない=失敗」
ではなく、
「いまは違う層が働いているのかもしれない」
そう思えるだけで、
親子の関係は少し静かになります。
