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[ニューヨーク 18日 ロイター] 市場関係者の間では、米株式市場全体やハイテクセクターに対するアップル<AAPL.O>の影響力が大きくなり過ぎていることに懸念の声が上がっている。
問題は、ハイテクセクターが全体では低成長に向かっているという現状が、アップルの成功によって覆い隠されている点だ。またアップルの業績が少しでも減速すれば、市場全体に計り知れないほどの影響が及ぶと心配されている。
S&Pハイテク株指数<.GSPT>は今年、年初から現時点までで20%上昇しており、S&P総合500種指数<.SPX>を構成する10セクターの中ではパフォーマンスが最も良い。ただし、S&Pハイテク株指数の20%の上昇分で、アップルの寄与はその3分の1に達するという。
トムソン・ロイターの推定によると、ハイテク企業は第1・四半期に7.5%の増益になる見通し。しかし、アップルを除くと0.3%の減益見通しとなる。アップルは来週24日に決算を発表する予定だ。
業績を見る上でもう1つの重要な指標である利益率で見ても、ハイテク企業は、S&P総合500種指数の構成セクターで首位だが、それはアップルのおかげだ。トムソン・ロイターのデータによると、ハイテクセクターの第1・四半期の純利益率は17%(推定)。ただしアップルを除くと15.7%で、金融セクター<.GSPF>に次ぐ2位に転落する。
売上高についても同じだ。トムソン・ロイターによると、ハイテクセクターの増収率は6.7%だが、アップルを除くと2.3%に下がる。
アップル株のS&P総合500種指数への組み入れ比率は4.5%。マイクロソフト<MSFT.O>が4.9%だった1999年以降では、最も高い水準だ。アップルは、多くの運用担当者にとって最大の保有銘柄であり、多くのインデックスファンドでもアップルは中核となっている。
アップルの時価総額は今月、6000億ドルに達した。つまり、市場への影響は「巨大」だということだと、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のアナリスト、ハワード・シルバーブラット氏は話す。
アップル株は年初から現時点までに約50%上昇、S&P総合500種指数の約10%の上昇に大きく寄与した。S&P総合500種指数の構成銘柄の中では、アップルの上昇率は6位だが、ネットフリックス<NFLX.O>など、アップルをアウトパフォームしている銘柄は2011年の急落から回復しているという面が強い。アップルはそうではない。
トムソン・ロイターによると、S&P500種構成企業の前年比の増益率は昨年第4・四半期は9.2%で、第3・四半期の18%から鈍化。今年第1・四半期は4.4%にさらに減速すると予想されている。
アップルはまったく逆だ。1株当たり利益は昨年第3・四半期に前年比52%増加し、第4・四半期は116%増加した。トムソン・ロイターがまとめた予想によると、今年第1・四半期には54%増加する。
<アップルの決算に失望なら、市場全体が大打撃>
アップルの決算が失望を誘うような内容なら、影響は計り知れない。
BTIGのチーフグローバルストラテジスト、ダン・グリーンハウス氏は、アップルのマージンがたとえ少しでも圧迫されれば、ハイテクセクター全体の利益率や業績、ひいてはS&P総合500種指数のパフォーマンスに極めて大きな影響をもたらすとの見方を示している。
ファンドマネジャーや個人投資家の一部は、アップル株を多く保有し過ぎることに伴うリスクについて分析しているもようだ。
モリス・キャピタル・アドバイザーズのファンドマネジャー、ジョセフ・ドイル氏は「『空まで伸びる木はない』という格言もある」と話す。同社は2度、アップルの持ち高を縮小し、利益を確定したという。
テクニカル的に見ても、アップル株は一段と下落する可能性がある。アップルの株価は先週13日に、5日・20日移動平均の623.77ドル、613.19ドルを割り込み、現在もその水準を下回っている。
ジレンマがあることも否定できない。アップル株を保有しないわけにはいかないが、株価が下落に転じた場合は大きなリスクにさらされる。
シノブス・トラスト・カンパニーで運用に関わるダニエル・モルガン氏は「問題は、万が一アップルが失速した場合に、その後を引き継ぐハイテク企業があるのか、ということに尽きる」との見方を示している。
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