相葉ちゃんが、僕の部屋で何かを探していたけど...もしかして、コレを?


松兄があんな事を言う位だから...きっと、このネックレスには何かあるんだ...


相葉ちゃんと松兄は元々の知り合いだから二人が同じ物を気にしているのには多分、意味があるんだ...


今夜の最終便でアメリカに行く松兄と

こんな風に...喧嘩別れみたいなのは嫌だし

何をどう言っても僕が松兄の所に行くのは変わらないんだから、仲直りして、ちゃんと笑顔で「行ってらっしゃい」言わなきゃ...


だから...


このネックレス...捨てなきゃ...


でも、ゴミ袋に入れてはイヤだな...

買取業者に持ち込むなんてのは絶対ダメ。


...と、なれば


思い付くのは...あそこかな...


あの場所に返してあげるのが一番...



松兄の出発時間に間に合うように帰って来るには急がなきゃ...。



タクシーに飛び乗った...



ずっと、誰かに後を付けられていた事なんて気付きもせず




僕は...手の中のネックレスに一生懸命

“ありがとう“ を伝えていた。