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松「櫻井君?今、電話いいか?」
翔「おはようございます。智君は今、海斗と洗濯物を干してますから大丈夫です」
松「あのな、昨日の智の様子じゃ...会いに行くかもしれないと思ってな...。会ったら最後...アイツは絶対にドナーになろうとすると思うんだよ」
翔「はい...俺もそう思います。片時も離れず智君に張り付いていたい気分です」
松「気持ちは分かる。でも、じゃあいつまで警戒しなきゃいけねぇんだよ?って話だろう?
だからな…今日、俺が相手に...まぁ患者にではなく父親の方に会いに行こうと思ってな」
翔「俺も!!俺も連れて行って下さい!」
松「そう言うだろうと思って電話した。智の事は相葉と潤に任せておけばいいからな。
嘘を言って出て来るのはナシだ。
ちゃんと智には説明して出てくるんだぞ」
翔「大丈夫...でしょうか...」
松「お互い、みんなが嘘なくやってかなきゃダメなんだよ。取り繕おうとすれば必ずボロが出る。
今回の件は絶対に「まぁいいか」では済まない事だからな。時間が解決するのを待つという事は、残酷なようだが患者が命を閉じるのを待つ事と同じようなもの。
そんな居心地の悪い時間を智には送って欲しくないんだ。
ちゃんと腹を割ってとことん分かってもらわなきゃダメなんだ」
翔「はい...。ちゃんと説明して家を出ます」
松「じゃあ、一時間後に迎えに行くから」
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翔「行って来るね」
智「...うん...。ねぇ...翔くん...」
翔「智君。俺もね、例えば "髪の毛を半分分けて欲しい" そう言われたら断ったりしなくても良いんだと思うよ。
それが...例えば血液だったとしても松岡先生が許可すれば協力してあげれば良いと思う。
けれど、院長や松岡先生がここまでダメだと言うのは、多分...もっと智君の負担が大きな事だからじゃないかと思うんだ」
智「.........」
翔「昨日、智君は言ったよね?もし海斗だったらどうかと。俺も海斗の為ならなんだってするよ。けれど...その裏で誰かが危険な状態になるのを分かっていながら願うのは違うと思うんだ...」
智「...分かってる...」
翔「じゃあ...行ってくるね。今回、ちゃんと話が出来ればもしかすると松岡先生の事だから別の方法を探してくれるかもしれないしね」
智「うん...行って...らっしゃい...」