いつもの公園。
スコップ片手に砂場で穴掘りをしているのは
カイトです。
砂場のヘリに座ってその様子を見ている智。
翔は公園の近くの歯医者さんに行っています。
待っている間に公園遊びをしているのです。
海斗は、このまま堀り続ければ
モグラさんに会えると信じています。
モグラさんは耳が無いのにどうしてサングラスがかけられるのか、土の中でも黄色いヘルメットをずっとかぶっているのか...
モグラさんには聞きたい事がいっぱいです。
とうとう、プラッチックのスコップでは
掘り進められなくなってしまいました。
ゴーリ…
ゴーリ…...。
このままでは、スコップが壊れてしまいます。
どうしたものか…。
『もう、これ以上はムリ』そう伝えたい所ですが、海斗はまだまだ頑張るつもり。
『スコップ壊れちゃうから』そう伝えれば途端に諦めてしまうでしょう。
それは可哀想。
今日の海斗は
何がなんでもモグラさんに逢いたいのです。
[終わったよ]
会計を待つ翔からメッセージが届き、歯医者さんの隣のホームセンターでアルミのスコップを買ってから公園に来て?と、お願いした智。
カイトに、これ以上はもう堀れなくて今日はモグラさんには会えないと納得させてやりたい智。
その為に頑丈なスコップを渡してあげようと思ったのです。
翔「スコップ...なんて、どうするの?」
歯の痛みから解放されてイケメン度増し増しの翔の手には海斗の背丈ほどのアルミのシャベル。
そっか…翔君の "スコップ" はこのサイズなんだ...。
智のいうスコップが翔の育った地域ではシャベルと名前が変わると言う事に気付いた智でした。
ふふ…
そういえば...こっちに来てからうどんの出汁の白さに驚いていたもんな...
大きなシャベルで掘ろうとする翔に恐怖を感じたのか必死に足にしがみつき止める海斗。
二人の姿を眺めながら
そんな何気ない思い出に笑顔になる智でした。
昔、関東出身の同僚に「スコップ買って来て」と頼んだらシャベルを買って来てくれました。事務所の前の花壇にチューリップの球根植えたかっただけなんだけど(笑)
関西では子供が潮干狩りに持っていくサイズがスコップですよね?←合ってます??
もう一つ言うと、シャベルをずっとショベルと言い続けているちくわです(^^)
因みに...海斗が翔君を必死に止めていたのはあまりの勢いに「モグラさんが危ない!」と思ったからです。