智「…どうして…?
こんな遠くまで…?」
暫く考えた後
智「もしかして…僕のこと…」
翔「母はね、智君の事も海斗の事もちゃんと俺の家族と認めてくれているよ。だから、そんな顔しないで?心配しなくていいんだよ?」
智「お母さん…“は”…」
翔「父は、今すぐは無理でもいつかきっと分かってもらうよ。だから、何も心配しなくていいんだ」
トントントン
海「ぁとちゃん!」
智君と会話を楽しめるようになってから海斗の言葉が格段に増えシッカリしてきた。
智君の事も前よりはハッキリと名前を呼べるようになった。
腰を掛けていたベットから立ち上がり海斗を抱っこして入り口に注目…
母「こんにちは♪急にごめんなさいね、智君」
智「……あの…」
智君が突然床に膝を付いた
翔「‼︎‼︎何やってるの?!」
智「ごめんなさい…勝手に、ぼく…」
母「やめなさい。立つのよ。
貴方は翔のお嫁さんよね?と、言う事は貴方も私の子供。だから、翔に言うのと同じように言いますよ。立ちなさい」
俺は智君の肩を抱いて立ち上がらせた。
その隙に海斗が母さんに短い足でキックしてる。
母「見てご覧なさい。私が貴方を虐めてると思ってカイちゃんたら(笑)」
"ばぁばは、さとちゃんをいじめたりしてませんよ〜" そう言いながら暴れる海斗を抱き上げた。
負けていない海斗は母の頬を思いっきり引っ張った(笑)
母「やぁーん、痛いわぁ〜。智君なんとか言ってよぉ〜」
智君に向けて手を伸ばす海斗を受け取って
智「カイ…おばあちゃんだよ?」
海「うん!ばばぁ!!!」
母「違ぁ〜う!ばばぁ、じゃなくて…ばぁば!」
智「んふふ…」
母「やっと笑った(笑)
翔!コーヒー買ってきて。下のコンビニの美味しいのね。ほら、カイちゃんも付いて行ってお菓子買ってもらいなさいな」
下のコンビニって…だいぶ遠いけどな…
智君と話があるんだろうと理解して母さんを信じて二人を置いて病室を出た。