相「サトちゃんがこれからも一人でカイを育てていくより翔ちゃんと二人で育てていく方が良いに決まってるのに…
でも…でも…そうなったら、きっと顔にモザイクかけられたサトちゃんやカイがクソみたいな週刊誌に載せられるんじゃないか、って心配だし…
でも、だからって芸能人辞めてまで…とは…。
翔ちゃんはそれでいいの?二人が重荷になったりしない?

喧嘩した時とか…二人の為に芸能界を辞めた事を後悔したりさ…二人の所為でって思うかもしれないじゃん…」


翔「俺も普通の人間ですから喧嘩もするでしょうね。でも、俺は誰かの指図でも、誰かの為でもなく俺が自分の意志で今の仕事を辞めたいと思っています。それを二人の所為になんてしない」


ニ「あのさ…私達は肝心の大野さん抜きで話を進めているけど…大野さんの気持ちも聞いてみなきゃ分からないですよね。
雅紀の言う通り櫻井さんの子供と認めないかもしれない。
そうなれば櫻井さんがいくら望んでも大野さんは櫻井さんの所へは戻らないでしょう?
そうなれば雅紀の不安は無くなる。
大野さんが認めて櫻井さんとよりを戻すなら…
その時に当人を交えて話し合えば良くない?」


相「そうだけど……それに、浮気したんだ?」

ダメだ…堂々巡り。
それもこれも全部俺の所為なんだけど…

ニ「それに関しては 大野さんの親でも子でもない俺達が櫻井さんを咎める立場ではないよ。
なぁ、お前、何…?
もしかして…大野さんの事を好きとか言うの?櫻井さんに取られたくないとか?」

相「‼︎‼︎‼︎ バカヤロォ‼︎‼︎ どうしてそうなる!?俺はただ…分かるから…サトちゃんの気持ちが分かるから…」

翔「智君の気持ち?」

相「好きな人の…大切な人の重荷になりたくない…って」

ニ「どう言う事だよ?!」

相「言われたんだ…カズの上司に…俺がカズの出世の邪魔になってる、って」

ニ「はぁ〜?!なんだよそれ!!お前まさかそれで何も言わずにいなくなったのか??」



この二人も、話し合う必要があるみたいだな…

運転席と助手席でギャンギャン吠え合う二人から視線を外して窓の外を見る

あ……


智君がベビーカーを押して歩いてきた…



え……?


表情が…曇ってる…


それでも…久し振りに近くで見た智君の姿に柄にもなく胸が高鳴る…


今すぐにでも二人まとめて

抱きしめたい…