「ほら見ろよ。あれって入道雲?」
「うん。そうだね。いかにも夏って感じだよ
ね」
「もう夏かぁ。随分と経つんだな、オヤジが
倒れてから・・・」
彼の淋しそうな表情がふと目に飛び込んでく
る。そうだね、もうそんなになるんだね。
私と潤君がこうしている間も、公平君はずっ
と眠ったまま、目をあけてはくれない。
「なんなんだろうな。奇跡なんて本当に起こ
るのかな?」
彼のやりきれない気持ちが、私にも痛いほど
伝わってくる。彼が目を覚ます事は、本当に
奇跡に近いことなのだ。そうなるという確証
はない、ただそうなることを信じているだけ
目 次 ![]()
・・・ 再 来 ・・・
・・・ 初恋の人 ・・・
・・・ 若い肌 ・・・
・・・ 秘 密 ・・・
・・・ 苦 悩 ・・・
・・・ 新しい感情 ・・・
・・・ 子供の目
・・・
・・・ 大切な人
・・・
・・・ 同窓会
・・・
「ノスタルジア」はまだまだ続きます![]()
