二度目の携帯がなった。
「もうすぐ着くよ。あっ、翔子さんのマンションが見えてきた」
「わかったわ。着いたらそのまま荷物運んでもらって」
「オッケー!!」
彼の元気な声を聞くと、彼も喜んでいるのが推測できた。
その後すぐ、マンションの下でトラックの入って来る音が聞こえた。
急いでベランダに出ると、彼がこっちを見て手を振っていた。
私も直人君に手を振り、私は大急ぎでエレベーターで一階へ降りた。
直人君の引越しの荷物は、それほど多くはなかった。
大体のものは、ここにすでに置いてあったから、残りの荷物は、直人君が学校で必要なものだとか、机やベッ
ド、あと洋服ぐらい。
だから、引越しの片付けも、そんなに時間をかけることなく、すぐに終わった。
「ようこそ!今日からここが直人君のウチだからね。遠慮はいらないよ。仲良く暮らしていこうね」
「こっちこそ、よろしく翔子さん」
直人君はうれしそうに微笑んだ。
直人君がここへ越してくるにあたって、彼のお父さんから家賃ということで、お金をいただいていた。
私は最初は拒んだのだが、一応形式としてもらうほうが、遠慮がなくていいのかもと思い、いただくことにした。
こうして私たちの奇妙な同居生活が、今幕を開けた。