今期話題作となった「ポプテピピック」
もう既にいろいろな所で考察記事を見ますが、私も気になったことを書いてみたいと思います。



目次

①実は設計されている「面白さの構造」
②構造1:時代に合った「ショートスタイル」
③構造2:中年のおじさんオタクをターゲッティング



①実は設計された「面白さの構造」


私は漫画を読まないので、アニメが始まる前は、キャラクターを何となく見たことがあるくらいで、名前もよく知りませんでした。

放映前の情報からも「人気声優を使ったシュールアニメになるだろう」くらいの情報で、取り合えず1回見てみよう位の軽い気持ちでした(笑)

ところが、第一回が放送されると、SNSやWebサイトで、その内容や西友の使い方が爆発的に話題となりました。

しかも短なる初回サプライズの話題だけでなく、継続的に驚きや面白さを提供して、毎週話題となっています

私自身も最初は「色物」として見ていたのが、いつしか「面白い作品」としてみるようになりました。
そして最近は「これは計算された面白い作品」だと考えが変わってきました。

今回はこの計算された面白さの構造を次の2つの観点から書いてみたいと思います。
・構造1:時代に合った「ショートスタイル」
・構造2:中年のおじさんオタクをターゲッティング


②構造1:時代に合った「ショートスタイル」


「ポプテピピック」の大きな特徴はやはり次の点だと思います。
(1)作風の違うショートアニメの集まりで構成されている
(2)役者を変えて15分番組を2回放送している


最初は特に(2)は1回限りのサプライズ方式かと思っていましたが、どうやらこのスタイルで行くようです。
ちょっと奇をてらっているようにも思いましが、よく考えていると今の時代の視聴者に合っていると思います。

今はネットで動画を見るのが当たり前で、だいたいのネットの動画は5分くらいのものが好まれます。
少し話題が変わりますが、私が仕事としている社員研修も「マイクロラーニング」というショートの動画で短時間で学習していくスタイルが確立されつつあります。

話を戻して、番組内でも1回数分の話で構成され、しかも毎回アイキャッチが入ります。

このスタイルは、今のネット動画視聴を主とする視聴者が楽しめるスタイルだと思います。
しかも、中にはセルフパロディの「ボブネミミッミ」、声優を変えて同じ動画を別の味方で楽しむなど、ネット動画と近いような楽しみ方をするものが多いと思います。
だから、2回同じものが放送されることが苦痛でなく、満足感につながっていると思います。

つまり、この「ショートスタイル」は今の視聴者に合わせて計算しているのだろうと思います。


③構造2:中年のおじさんオタクをターゲッティング


最近、毎週「ポプテピピック」を楽しみにしている自分がいることに気づきました。

で、なんでだろうと考えると、ネタも声優も自分の世代がちょうどわかる範囲だからだと気づきました。
(よく考えれば中学生からお世話になっているキングレコードの作品なんだから、この手のものは得意なんだろうなと思います。)

声優の組み合わせも若者(といっても20代以降半以上と思われる)が喜ぶものから、昭和オタクにはたまらない組み合わせも必ず入れてきます。
必ず放映後SNSには役者さんが過去に演じたアニメキャラの組み合わせが溢れますのも恒例になりました。

それと、8bit系のネタも明らかにわかる世代が限られているなと感じます。
(ファンタジーゾーンやときメモは特によかったです)

次回予告の「☆色ガールドロップ」も、いかにもキャラクター、次回予告で流れる王道のあらすじ、狙いが分かりやすいキャスティングなど、中年のおじさんオタクなら、あの情報だけで、十分作品内容が補完できます

こういった特徴から、中年のおじさんオタクをターゲッティングして作られているんだろうと思いました。
(もともと原作がそうなのかもしれませんが。)


ということで、「ポプテピピック」の面白さの構造をについて考えてみました。
次回からこの観点で見ると、もっと作品が面白くなるかも?と思います。

最後に、本来おそ松さんに2期にこれを期待してたのですが、失速を感じます。
(先週の美味しんぼネタはよかったですが・・・)