まじパネぇことを発見した。
僕は分子生物学系の実験をバリバリと昼夜こなす人たちがほとんどの研究室に数学要員として雇われているという一寸不思議な立場にいるのだけど、今まで分子生物学系の実験とは無縁で生きてきたので、いろいろ目新しいものがたくさんまわりにある。例えばその辺の冷凍庫の温度が実はマイナス80度だったという、思わず『真夏の果実』を歌い出してしまうような日常なのである。
つい昨日は、学部四年生の学生さんがなにやら小さい洗濯機のようなものを使ってるので尋ねたところ、遠心分離機であるという。
昔、動物のお医者さんという名著が一世を風靡して日本中が散歩するシベリアンハスキーにあふれるという事件があったけど、あの中で菱沼さんが
「教授、遠心分離機が壊れました」
と言ったら、教授が
「ビニール袋にいれて振り回したまへ」
と言うシーンがあった。
...というのはどうでもいいのだけど、要するにこの遠心機というのは、小指の先くらいのエッペンドルフチューブというドイツ語のような英語のような名前の、あの小保方さんが持ってポーズしていた気がする小さい試験管をルーレット状の装置に置いて回しまくるという単純なものなのだが、学生さんに尋ねてみると、なんと中で回ってるチューブには2万Gもの遠心力がかかってるらしい。
に、にまんじー?!?!!
あのドラゴンボールの精神と時の部屋でも10Gだったじゃないか。
しかもググっみると、超遠心機なるものは、なんと100万ジーもかけられるらしい。
ひゃ、ひゃくまんじー!!!
。。。ということは、1グラムのものをいれたら、それが1トンの力でグルグル振り回されているというのだ。
ありえん。
しかもせいぜい半径が10センチくらいなんだよね。(同じエネルギーを与えるなら半径が小さい方がジーが大きいから小さくしているんだろう多分)
百万ジーということは、半径10cmとして、秒速1kmくらいで進んでいることになる。
マッハ3.6
半端なくないですか??
それが僕のお腹の30cm前で起きてるわけです。
っていうかこれって相対論的に言って時間の流れが変わるレベルなんじゃね?って思い計算してみると。
半径10cmの超遠心機で100万Gかけて一時間まわして取り出すと。。。中のチューブは、1時間より0.2マイクロ秒短い時間しか経験していないということになる。多分。
0.2マイクロ秒というのは、Pentium4が何十回も計算できるだけの時間なのだ。つまり、超遠心機にPentium4のパソコンを入れて計算していると、けっこう(?)外のパソコンより遅れてしまうのだ。困った困った!!
。。。超遠心機ってすごい!!!