夫が面会に来ました。

何やら明るく雑談をしてくるのですが、返事をする気にもならず。


中絶について、考えに考え、考え過ぎて、全くどうしたら良いかわからなくなって、無言でやつれていた私に、言いはなったのです。


よしっ!

決めた。

あみだくじをしよう。

神様に決めてもらおう。

決まったらもう

悩まない。

オーケー?


産む

産まない

産む

産まない

産む

産まない

産む

産まない


2人でたくさん書きました。

納得いくまで書きました。

どうしても答えが出なかった。

結局一睡もできなかった。

このままではよくない。


そんなことで決めていいのか。

迷いました。

でもきっと

いくら考えたって

考えたって…答えが出せないんです。


これなら2人で決めたことになるね。

夫は自信満々に言う。

縦の線と横の線をたくさん書いた。

で、誰がクジを引くの?

ママでしょ。


いやいや、2人で決めたことにならないから!


男は…いや、うちの夫は本当に馬鹿なのでしょうか。なぜ小学生から精神年齢が上がらないのでしょうか。


なぜ、笑えるのでしょうか。

ふざけていますか。

人間1人の命がかかっているんですよ?

やっぱりちゃんと考えなきゃ。

命に対する責任…


よし!

ママ、2人とも引こう。

2人とも同じ答えなら即決。

2人ともバラバラなら

もう一回話し合おう。


夫の瞳は昔からキラキラしている。

少しも濁らない。

純粋で真っ直ぐで、美しい。

悪意の欠片もない。


私の瞳はいつも淋しそうだと言われる。

笑っているつもりなのに、笑ってないって。

そんなことはどうでもいいけど

そんなに真っ直ぐ言われたらね。

引くしかないよね。


2人とも同じ答えが出る確率ってどれぐらいなのだろうか。


もう、ここは引くしかない。

せいので選んだら、同じところを指差した。

驚いた。右から3番目。


結果は…

















産む歩く








ハイタッチのポーズをとる夫。

どこか安堵した私。


真剣にアドバイス、ご意見を下さった皆様、本当にありがとうございました。


また悩むかもしれません。

泣き言いうかもしれません。

息子、不思議の国の人ですし。


ひとまず、妊婦は辞めないことにします。


女性の6人に1人

既婚女性の4人に1人は中絶経験者。

1日400件 今日も命が終わっている。


その決断はどうやって決めたのだろう。

中絶しようと思って妊娠する人はいない。

中絶をオープンに話すことも許されない。

悩みを共有することも滅多にない。


後悔のない選択をしなければと思う。