数秘5らしく転職経験の多い私。
その中でたった半日で辞めたものがある。
これに対しては今でも当時の判断は正しかったと思ってる。
30代の頃。
販売職で店長経験のあった私は、某自然派化粧品の店長候補に応募して採用された。
面接をしてくれた男性は物腰柔らかな方で、「経験豊富な〇〇さんのお力をぜひお借りしたい」みたいに持ち上げて採用を決めてくれた。
そして初出勤の日。
初対面のエリアマネージャー(EM)の女性と某駅にて先方が決めた時間に待ち合わせ。
私より明らかに年下のその女性は全く笑顔がなく、「なんか機嫌でも悪いのかな?」という第一印象だった。
こちらから少し話しかけてはみたもののあまり話も続かず、言葉少なに勤務予定の店舗に着いた。
従業員入り口から建物に入る。
入る際に通りすがりに早口で「まず出勤したらここでこれをこうやって、次にこうやって」みたいなことを言いながら振り返りもせずずんずん先へ進んでいく彼女。
従業員エレベーターに乗る段になって「今の、明日からひとりでやってもらいますので。明日から朝は一人で開店準備してもらいます」と言われる。
内心「えええ??? 嘘やろ???」となりつつ、とりあえず早足の彼女の後ろに続く。
店に着くと彼女はタイムカードの機械の前でちょっとため息をついて「遅刻ですね。今日は大目に見ますけど明日からは遅刻しないようにしてくださいね」と冷たく私に言う。
「おいおいおいおい! そっちの指定の時間に待ち合わせしてんけども!」と思うが、「はい、わかりました」と言っておく。
EMは店に居た店長という肩書の女子にも同じような振る舞いで、ギスギスした空気が流れる。
そしてこちらの都合とかは一切尋ねることなく渡されたシフト表には、3泊ぐらいの出張研修の予定が書かれている。
「えええ??? 泊りの研修とか聞いてませんけども???」ってなる。
EMがどこかへ電話をかけに行った際に店長と少し話す。
店長は悪い人ではなさそうだったけど、ものすごく疲れていてもう何もかも諦めているようで(ずっと人手不足であまり休めていないらしい)、私にもあんまり興味はなさそうだった。
それでも一応午前中はいろいろな説明を受けて、明日からはひとりで開店作業! と思って必死にメモを取ったりした。
順番にお昼休憩を回すとき、この知らない商業施設の従業員トイレの場所も休憩所の場所も教えてもらえないまま、「ハイ、今から45分休憩行ってきてください」と追い出されるみたいに店を出された。
自分の荷物を持って外に出て、どこかの店でランチを食べてる間ずっともやもやして、食べ終わったときには「無理やな」と思った。
採用を決めてくれた男性にその場で電話をした。
この半日でおかしいと思った点をなるべく客観的に挙げて、「私にはこちらでの勤務は難しいと思うので、申し訳ないですが辞めさせてください」と告げた。
で、ほんとにそのまま辞めた。
その後、採用してくれた男性から数回電話があった。
平謝り、という感じですごく丁寧になんとか勤務してもらえないか、という話だったけど、あんな人(EM)を管理職においてあんな感じで店長を働かせている会社には何の魅力も感じなかったのできっぱりとお断りした。
当時は私もまだ若くて青かったので、「人が続かないなら続かないだけの理由があるのかもしれませんね」ぐらいの嫌味は言ったと思う。
もちろん先方にも採用に当たって時間や労力がかかっていたはずなので、すぐ辞めた私だって迷惑を掛けたのかもしれない。
でもそれはきっとお互い様。
だからお互い傷が浅いうちに、なかった縁だと思っておしまいにしましょう、と思った。
その後、すごく良い会社に採用されてご機嫌に勤務することになるので、この時さっさと見切りをつけてほんとに正解だった。
当時の私は、早く仕事を決めないといけない経済状況の割にはまだまだ血気盛んでもあったし、「なんなん、この会社?!」と怒りのパワーでさっさと辞めることが出来た。
自分が悪いとは思っておらず「こんなん辞めて当然でしょ」という気持ちだったので、半日で辞意を伝えるのにさほどの心理的ハードルも感じなかった。
人によっては、この経験も「我慢が足りない」とか「大人として半日で辞めるなんておかしい」とか言うかもしれない。
だとしても、「で?」って感じではある。
「私の人生なんで」って感じ。
EMの態度から会社の雰囲気が読み取れてブラックさ加減に嫌気がさしたってこともあるけど、私は多分自分が丁寧に扱われなかったことにとても腹を立てたのだと思う。
お昼ご飯を食べてる間、なんだかとても惨めな気分だったのだ。
私という人間の個別の要素を何も見ず、単に「シフトに入る新人というコマ」で見ている感じ。
そこに「はぁ?!」ってなったんだと思う。
ま、今日の話で何が伝えたかったかというと、あまりにも自分が丁寧に扱われてないと感じる環境ではそんなに頑張らなくていいのでは? ってこと。
そこに目を瞑れるだけの高収入であるとか欲しいスキルを学べるとかのメリットがあるなら、多少我慢してもいいかもしれないけど。
会社に雇用されてお給料をもらうのは確かに有難いこと。
でも一方で、自分の働きの対価としての給料でもあって、決して恵んでもらっているものではない。
だから自分の価値は自分できちんとはかれるといいな、と思う。
なるべく過不足なく。
自分が丁寧に扱われない環境に我慢して居続けることは無い。
多分今の世の中、「この私を雑に扱うなんて信じられん! 見る目なさ過ぎて笑う!」ぐらいの気持ちで生きていってちょうどいいかも。
セッションなんかでも、いいモノいっぱい持ってるのに自分で自分の価値を低く見積もりすぎてる人、雑に扱われる環境で我慢しすぎてる人が多いので、つい昔話をしてしまいました。
数字の話もせずに自分語りが多くって、ほんとすみません(;^ω^)
お付き合いいただいてありがとうございます。
個人セッション、7月はまだ結構空いてるのでお仕事関連のご相談などもよろしければ~