230回

 

このブログは何だ?と思う方は、2024年12月3日付の第1回をお読みください。

 

P.97

 

第4章 人の与える印象について

 

「名誉は、この定義の後半の特性から、名誉を重んずる人にあっては、決して純然たる道徳的効果ではないが、ともかく非常に有益な効果をもつ場合が少なくない。まだすっかり堕落しきっていない人ならば誰の心にでも宿っているはずの名誉・不名誉の感情というもの、また名誉に対して認められる高い価値も、その根本。その源泉はどこにあるかといえば、それは次のように説くことができるであろう。人間が単独でなしうることは何ほどでもない。人間はいわば離れ小島のロビンソンである。他の人間と共同の関係に立ってこそ、人間は初めて相当の意義をもち、相当の事をもなし得る。」