毎年4月に学年進級一発目の保護者会がある。

一回目は特に気が重い。

初めて顔を合わせる人も多いし、なんといってもPTA役員決めがある。

今回も家内の慢性的・体調不良につき、オレが行くことになった。

息子もいよいよ中学3年生、受験生だ。

オレにはある予想があった。

中学3年生の年は自ら進んでPTA役員に立候補するお母さんがいるのではないか?ということだ。

子どもの内申点を少しでも上げるために、学校に行く機会を増やして情報収集したり、

先生に相談する機会を増やしたり、

お母さん方で情報交換して有益な情報をシェアするといった目的のためにPTA役員になりたいお母さんがいるのではないかと思っていた。

しかしそれはあくまでオレの予想であって、確証はなかった。

最悪、くじ引きやじゃんけんでオレが役員になる可能性もあった。

その場合は腹をくくるしかない。

メンバー全員、母親で男はオレだけという状況も覚悟していた。

4月末近くの某日、オレは有休を取った。

会社は半休でもなんとか間に合うが、通勤で疲れた状態で保護者会に参加するのは避けたかった。

保護者会は神経をすり減らすのだ。

午前中は新しいクラス名簿を印刷したり、もし自己紹介することになった場合の原稿を作ったり、忙しかった。

できうる限りの準備をして、保護者会に臨もう。

つづく。