先日書いた「ヨウ素 とは?」に続いて、今回はセシウムについて

高木仁三郎氏著の「元素の小事典」から要約で~す。

福島第一原発事故・放射能漏れの代表選手?セシウムについて

確認というか、理解を深められたし・・・(-^□^-)


セシウムの同位体の中に、セシウム137という半減期が30の放射性同位体がある。

ウランが核分裂した時に、その分裂したかけら(核分裂生成物という)

として大量にできる放射性物質で、ベータ線ガンマ線を出す。


人体に入ると消化器筋肉に放射線を浴びせ、ガンや遺伝障害の原因となる。

核分裂生成物であるため、セシウム137は核実験の死の灰にも、

原発の排水にも含まれている。

原子力施設の放射能漏れがあれば、まっ先に見つかる放射能の一つ。

セシウムがアルカリ金属で、水に溶けやすく、動きやすいことも、

セシウム137の環境汚染問題を深刻化している。

その上、セシウムは 、ナトリウムカリウムといった

人体にとっては大切な元素と化学的性質が似ているので、人体にとりこまれやすい。


チェルノブイリ原発事故は、

セシウム汚染の恐ろしさを再認識させることになった。

高温の炉心から蒸発したセシウムは風に乗って何千キロも運ばれ、

世界規模の汚染をもたらした。


セシウムは、空気や大地や水を汚した結果、膨大な量の食品に影響を与えた。

セシウムの集まりやすい、ミルク、チーズ、肉類、果実類、きのこ、

スパゲッティ(の小麦)などに特に高い汚染値が計測され、

食品の輸入の規制や食用の禁止に及んで、一時は世界的パニック状態をもたらした。


その後、年を経るにつれわかったことは、

セシウムは土壌の表面に長い間残って、なかなか雨水などで拡散してくれない。

そのため汚染や被曝がそれまで予想された以上に持続し、

少児白血病などの増加の原因となっている。


ペイフォワード!地球と人類のために-高木仁三郎
ペイフォワード!地球と人類のために-元素の小事典