しつっこくて申し訳ないが…” | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
こちらもご覧頂ければ幸いです。

1984年のTVでの美空ひばり、若かりし頃の森昌子 当時の新旧歌唱王の共演による【哀愁出船】であるが 私はこれを今 ブログに何度となく提示してきた。美空ひばりの膨大な数に上る 楽曲・ヒット曲の中で私はこの【哀愁出船】を愛してやまない。昭和演歌のまさに王道、情緒に満ちた歌詞日本人の心に寄り添う 自然な呼吸感、この極めて短い 叙情演歌、作曲家 故遠藤 実の卓越したメロディー創作の妙!絶品だ。そして 当然美空ひばりと当時の森昌子の新旧双璧、見事な歌唱力!。老若男女 誰しもが納得、安心して聴いていられる大衆歌。…そんなゆとりも情緒も 昨今の ヒット曲?には皆無!。何んと嘆かわしい事か!。秋元なにがし”がやっつけ仕事で乱発する 愚にもならないアイドルソングのオンパレード!いやはや日本のエンタメ界も地に落ちたものだ。…だから【しつっこくて申し訳ないが…】ついついこの映像を貼りたくなる。本当の本物とは何かを知らない人間が多過ぎる。これは日本の大衆文化の危機だ!。決して大袈裟ではない。だが 二度と再び美空ひばりに匹敵する天才歌手など 現れまい。それも又、事実。因果なものである。
(ルチアーナ筆。)