(ルチアーナ筆。)
私はいやしくも芸術の恩恵を持ってして生業として生きて来た。クラシック音楽は私の正に心の拠り所であり そこからの逃避などおよそ考えも及ばぬ事だ。そして そこでは常に一切妥協を許さぬ 本物を志向する姿勢と探求が不可欠となる。又そこには尚、そびえ立つ大山の様に見事に完成された芸術の言わば頂点とも言うべき名人の技が存し人々に深い感動を与え続けている。そう!芸術とは その様に真の本物によってのみ人心に訴えかける真理を有する事が出来るのである。私はだから それを大衆芸能 ・大衆歌(ポップス&演歌etc)お笑い”等々全ての【芸】に求めたいのだ。昨今では 特に自称【芸人】と呼ばれる連中のいわゆる【ネタ】なるもののクオリティー劣化が著しく私などは全く楽しめず 面白くもなく 最後には腹が立つ事すらあるのが現状だ。ロクな芸など何一つ持ち合わせてもいないのに 昨今の若手は自らを【芸人】と呼んではばからないのだから恐れいる。くだらぬギャグの連発や人前で裸になる事のどこが【芸】なのだ!。それは全く【芸】とは呼べない単なる【おふざけ】に過ぎない。私はそう【喝】を入れたい!。【芸人】とは当り前だが【芸の出来る】人間だけが それを名乗るべきものだ。【真の芸人】とは如何なる【芸】を披瀝するものなのか!ここに提示する今は亡き 夢路いとし・喜味こいし ご両人の兄弟漫才の絶妙な掛け合いによる名人芸にその明確な答えがある。これぞ 本物!忘れ去られてならない【芸】の真骨頂である!。