ピアニストの国際的登竜門として名高いコンクールは世界に数々存在するがその中でもポーランド・ワルシャワで5年に一度開催されるショパン・国際ピアノ・コンクールは世界的名声を得る為に若き才能溢れるピアニスト達がその栄冠を目指し立ち向かう正に最も権威ある頂点を極めた最高峰のコンクールである。それは今更言うまでもない事ではあるが、それにしても5年に一度の受験チャンスであり、しかもその丁度開催時に受験規定の範囲の年齢であらねばならず【才能と時】そして最高のパフォーマンスを展開出来るベストなコンディションを全日程に渡りキープする事、これらが寸分違わず維持出来なければ確実な評価には到底及ばない。そんな過酷極まる試練を経て尚、その頂点を極める事はまさに至難の技であると言っても過言ではない。それがショパン・コンクールと言うものである。ポリーニ、アルゲリッチ、ダン・タイ・ソン、ツィメルマン、ヨッフェ、ブーニンetc。過去にこのコンクールにおいて華々しく国際デビューを飾った今や大家と呼ぶに相応しいピアニストは数多存在しその活躍は目覚ましく、それが又、このコンクールの権威を更に高く強固にしていると言う事に結び付いている。全日程・全曲挙げてショパンの作品のみを課題として本選まで何度となく予選を経る内に容赦のない振るいが待ち受け受験者には悲喜交々の試練が課せられる。芸術家としての真価をそして何よりもピアニストとしての最上の資質を問われるショパン・コンクール。この世紀のイベントこそ、その開催とそこで日々起こるまさに真実のドラマが芸術の有り様そのままなのである。さて昨2015年開催されたショパン・コンクールの入賞者の迫真の演奏が、本日21:00からのEテレ
【クラシック音楽館】でオンエアされる。
これは必見・必聴である。まさに【ショパン三昧】若きピアニスト達の緊張感に満ちた演奏の中に【ピアノの詩人】ショパンの芸術と真実の表現を私達は垣間見る事になる。【最上の美】の探求者達の姿は何んと清々しく美しい事か!。今夜は他の番組にチャンネルを合わせる様な【愚人】にはなりたくないものだ!。2016.3.20現在。
(ルチアーナ筆。)