(ルチアーナ筆。)
1968年旧チェコスロバキアで起きた民主化運動「プラハの春」に対する当時のソビエトを中心としたワルシャワ条約機構軍の軍事介入による弾圧。この歴史に残る国際法を踏みにじって行われた凶悪な蛮行に付いて、自民党の茂木選対委員長がとんでもない理屈をこねて今日、それを【野党共闘】の成立に対する攻撃材料にすると言う呆れた挙に出たのである。言い分はこうだ。【五野党共闘と言うがその実態は民主党と共産党の共同であり民共による『革新』勢力だ。そんな勢力に日本を任せられるのか?。問題は共闘の影に隠れて裏で勢力拡大を図る共産党の存在だ。我々はそれと戦う!】要するに共産党が民主党を裏でコントロールしてかつてのソビエトと同様に思想信条の自由を弾圧する暴力政党であるかの様に描き、自らの悪政とそれに対する国民の怒りから目をそらそうとする実に卑怯で意地汚いやり口で来る参院選を乗り切ろうと画策している事を自ら自白したと言う事なのだろう。全く持って呆れ果てここでも又開いた口が塞がらない。この茂木と言う人物、果たして政治家としていったい何を勉強して来たのだろう。あのチェコスロバキア介入と言う歴史的蛮行が行われた当時、日本共産党は声明で【この野蛮極まる行為は社会主義の大義にももとる卑劣な軍事犯罪であり、民族の自決権をも否定する許されざる行為である。】と最大限の非難を行っていて、そんな事はちょっと調べればすぐに分かる事でもある。ましてや当時から日本共産党は自主独立の政策理念を掲げ、ソビエト、中国など社会主義大国からの度重なる干渉を断固はね退けそれへの脅しとも思えるあらゆる画策とも徹底的に戦っていた事は誰にも否定出来ない歴史的事実である。現に日本共産党は当時ソビエト共産党とも中国共産党とも一切の交流を断絶していたのであってこれも又【知る人ぞ知る】有名な話である。戦前戦中非合法化され【非国民、人非人】と罵られ多くの先達を迫害拷問によって喪い、生命の危機を背負いつつもあの野蛮な戦争に身を呈して反対した政党は唯一日本共産党しかなかった。これも又事実。時の権力によって数多の仲間を理不尽にも殺され、平和と自由の価値が如何に大切かを身を持って体験している政党日本共産党が、間違っても国民から自由を奪う様な政策を取る筈がない。それは実の所自民党も充分分かっているのだ。しかし自民党に取ってまさにそこが厄介で仕方がないのだ。今の自民党に取っての悲願は憲法改悪である。戦争の出来る国に一刻も早く我が国を作り変える事。その前に立ち塞がる【野党共闘】の壁!。それを突き崩す為には今や手段を選ばず、Demagogieでも何んでも垂れ流して良いと言うのが今回の茂木選対委員長の言動の素地となっているのだ。【日本共産党は独裁の党、この党に政治を任せれば日本は中国の様な自由のない国になる!】だと…!馬鹿も休み休み言え!!そんな古びた【デマ演説】を誰が信じるものか!。【独裁国家・ファシズムの信奉者は安倍晋三】の方ではないか!。民主党の枝野幹事長はこれに素早く反論【冗談ではない。我々は五野党各々の意見を集約してお互いに誠実に選挙協力・共闘を行う訳で一つの政党のみが何か突出しているかの様な批判は全く持って当たらない。維新・社民・生活そして民主・共産全てが平等の共闘である。】…っと!。至極ごもっともである。事実を歪め権力を保持し政治利権の甘い汁の味にしがみ付く自民・公明、そしてそれをトコトン後押しして恥じない補完勢力、おおさか維新、新党大地。しかしなぜ自民党はこんな四半世紀以上前の言い古され、批判され尽くした国際事案を今頃持ち出して、それを事もあろうに今、野党批判に利用しようと企むのか?私が考えるにその理由は彼等の言いようもない【焦り】の裏返しだ。【一強多弱】をいい事に散々国民無視の【やりたい放題】【暴走政治】を続けて来た事と【多数のおごり】が目に余る昨今の閣僚や議員の暴言、失言、醜態etcこうした事への国民の批判が今夏の参院選の結果に大きく影響する懸念を自民党も少なからず感じ始めている。そこへ来ての【野党共闘】の動き、【その焦り、もしかすると思いもかけず、この選挙負けるかも…!】その思いが茂木の低俗な野党攻撃へと繋がっている事は明らかだ。それならそれで良い!。【野党共闘】に対する言われなき誹謗中傷がいくら蔓延しても歴史的事実は動き様がない。その中心がまさに自公の【暴走政治・悪政】の歴史である。我々、国民はこれを絶対に許さない。自民党の【焦り】を密かな心配事に止めてはおかない。今夏にはそれを我々国民の手で体現し自民党、公明党の退場と言う形で結実させ彼等には【意気消沈】してもらう事にしようではないか!。