三大テノール Xmas・イン・ウィーン。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
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1999年12月23日オーストリアの首都ウィーンで開催された三大テノール【プラシド・ドミンゴ。ホセ・カレーラス。ルチアーノ・パヴァロッティ。】の公演の模様が本日、Pm7:00よりWoWoW ライブでオンエアされる。今更言うまでもないが、この世紀の名歌手三人が一堂に会するコンサートはサッカーW杯・イタリア大会の決勝戦を控えた前日のイベントとして野外コロシアムで開催されたのが始まりであり以降2002年の日韓共同開催の時まで計4回行われた。ただその間特別のイベントとして別途何回か行われてもいる。このウィーンでの唯一のXmas・コンサートもそうしたイベントの一つととらえるべき公演である。既にyoutubeでは視聴されている様だが何分音のクォリティーの低さは覆うべくもなく、やはりその精度の高さはオンエアに委ねるのが順当と言えるだろう。さりとて圧縮音声の精度にも限界はあり現段階では最善の鑑賞環境と考えて許容すると言うふうに捉えておくべきであろう。ともあれこの三人が全盛期のその素晴らしい歌声を聴かせた恐らくこれが最後の機会であったであろう今コンサートは冒頭からラストの一曲まで聴く者の心を掴んで離さない楽しさと清々しさに満ちている事請け合いである。パヴァロッティの死、カレーラスのオペラからの引退等により最早彼等の勇姿を揃って見る事は永遠に出来なくなった。このコンサートの模様はそうした偉大な芸術家の繰り広げた今や【人類の遺産】とも言える貴重な時間を刻んだまさにその一瞬の感動の時の体現、その証である。WoWoWご契約者の皆様には是非チャンネルをライブへお合わせ頂きたい。そこには人類最高の美声を持った偉大な芸術家の類い稀な歌唱芸術が結実している。息を飲むが如き至福の時を過ごす事が叶う一瞬がそこにある。私がそれを請けあっても良い!。
(ルチアーナ筆。)