(ルチアーナ筆)
昨今しばしば耳にする体制派の論調、即ち是が非でも戦争法案の早期成立を成さんが為、安倍晋三の後押しを買って出ている右翼ジャーナリストのわざとらしい【曲解と屁理屈】、これには流石に開いた口が塞がらない思いで呆れるばかりである。そしてその典型が国会を包囲した戦争法案反対の政府への抗議デモに対する悪罵である。又そしてこの難癖が何んともお粗末この上にないのである。【法案成立の可否は議会内の多数決で決まるのであってデモ隊の意思など意味がない。議員の身分は選挙による数千万の人々の投票行動によって与えられたもの。即ちここでの多数派の意思が民意であり、たかだか数万のデモ隊の意思など多数とは言えない。】…っとまぁ~こんな言い草だ。しかし私はこれを見て思わず失笑してしまった。当然ではないか!。こんな幼稚な見解が良く恥ずかしくもなく言えたものだと…!。まず何度も言うが今、自民・公明両党が衆院で占める議席数は小選挙区制と言う四割の得票で八割以上の議席をかすめ取ると言うとんでもない制度によって生まれたまやかしの多数なのである。1選挙区で一人しか当選しない。得票数1位のみが議席を得、2位以下の全ての合計得票が1位を遥かに凌いでも全て死票となるのだ。従ってこれを真の民意だなどと言う思考そのものが先ず大間違いなのだ。因みにこれを真に民意を反映させる完全比例代表制の下で割り振れば自民党の議席数はせいぜい180ぐらいが山となる。総じて自民党の支持率は実の所そんなものなのだ。もう一つは統計学的見地の欠落だ。マスコミ各社が毎月実施する世論調査でも分かる様に電話によるアンケートのその対象人数はほぼ千人から二千人。数的には微々たるものである。…がしかし、そこから有権者比率を統計的に勘案試算して体系化、それにより、高精度な項目別パーセンテージが導き出されるのであって、これはれっきとした科学的体系として今や常識的に認知されているのである。国会前に集結したデモ隊が主催者発表45000人として、ここに全有権者数に対する比率計算で戦争法案の賛否に付いて算出したならどうなるか!。これこそ言わずもがな。デモ隊の背景にはおびただしい数の戦争法案反対の声がある事が明白となる事必至である。要するにどうにかしてこの無類の悪法の成立に手を貸したい輩はそれこそ白を黒、黒を白と言いくるめ、低俗な嘘を平気で論い【曲解と屁理屈】により平和を希求する善良な人々をおとしめ様と愚策を弄してはあがいているのである。私は思う。そんな事をして恥ずかしくないのか?。権力に媚び己の自己保身にのみ血道を上げ我が国を戦争する国にまたぞろ逆戻りさせたいのか?!。それでは安倍晋三同様【厚顔無恥】の誹りは免れまい…っと。昭和20年3月。東京は闇をついて立ち昇る炎で一夜にして焼け野が原となったのだ。B29から投下された空前絶後の焼夷弾攻撃。何んの罪もない銃後の命は辺りを焼き尽くす熱旋風により無残にも一瞬にして燃え尽き消え失せて行ったのだ。その悲惨さ、むごたらしさを全く知らない何んの痛みも感じない男が安倍晋三だ。そんな人物の応援団を買って出てどうする!!。犠牲者数10万余。その尊い命に対して申し訳が立つまい。今からでも遅くはない。戦争法案成立の援護射撃はもういい加減に止めにしたらどうなのだ!。ジャーナリストの名が泣く事になるぞ…!。