モーツァルトは…。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
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ここ数日来、親父の入院から始まり世情は不穏な空気に包まれ、まるで戦争前夜の様な息苦しさを感じる。身の回りで起こる事は何があろうと、それはあくまで身内の事、だが民主主義の危機だけは看過出来ない。愚痴でもないがひと時も心が休まる事がなかった。今やっと少しばかり一息入れているところだがこれから私はモーツァルトのレクイエムを聴く。疲れ果てた時は必ずここへ戻る。モーツァルトの音楽こそ私の心のより所だ。天上から降り注ぐ様なこの上ない美の世界。モーツァルトの音楽には神の意思が宿るかの様だ。あぁ~、やはり私は音楽家である。全ての救いをここに求めその度に音楽は私に安らぎと救いを享受してくれる。【芸術は決して人を裏切らない。】今夜のモーツァルトも又、その事を私にしかと実感させてくれている。
(ルチアーナ筆。)