誰が…!。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
こちらもご覧頂ければ幸いです。

百田尚樹は一昨年の都知事選の際、わざわざ己には関係のないこの選挙に「田母神~」なるこれも自衛隊上層部出身の戦争屋が立候補するや御節介にもその応援演説の為選挙カーに上がり他の候補者を十把一からげにして、言うに事をかえて「人間のクズ」…っと言い放った。当時百田尚樹は安倍晋三の肝煎りでNHKの経営委員の職にありこれは明らかに不偏不党を基とする公共放送たるNHKの存立を危うくさせる政治的偏向を指し示す最たる言動であった。平和主義をとことん攻撃して戦争をあおる人物を天上まで持ち上げ、それに対抗する者は全て「人間のクズ」とまで口を極めて罵る。全くそこには理性的な行動もましてや民主主義の原理も分からぬ無知蒙昧さの極みが表れていた。こんな人物が一時的とは言えNHKの経営委員であったのか思うと私は今だに背筋が寒くなる思いを禁じ得ない。意見の相違は互いに言論を戦わせる事によって民主主義の成熟に寄与するもの。自分と違う意見を言う人間は始めから問答無用でそれは「人間のクズ」だと吐き捨てる。この様な人物こそ私に言わせれば「人間のクズ」である。今まさに【誰が】本当に「人間のクズ」なのかはっきりした。これで私が今、百田尚樹の著作の不買運動などを呼びかければこれは百田尚樹と私が同じ穴のムジナとなってしまう。私は根っからの民主主義者である。彼が暴論の限りを尽くすならやりたいだけやれば良い。私は小なりとも民主主義の発信者としてとことん彼に反論し戦って行く。そしてそれをやめる事は断じてない。
(ルチアーナ筆。)