今日は 田園”。 | ルチアーナの音楽時評・アラカルト。

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40年以上に及ぶ音楽家としての筆者の活動と
その経験から得た感動や自らの価値観に基づき
広く芸術、エンターテイメント等に独自の論評を
加えて参ります。現在小説 愛のセレナーデと、
クロス小説 ミューズの声を随時掲載中です。
こちらもご覧頂ければ幸いです。

ベートーヴェン自身が
唯一標題音楽として書いた
シンホニーが第6番
【パストラーレ】だ。
穏やかな田園風景と自然の
猛威、併せ持つ風情の起伏
抗うことなく人は自然に
身を委ね生きる歓びに
ひたり、その恵みに感謝する。
悟りの境地に立ち至った
人間の語らいが、ここにある。
人の尽きる事のない幸せを
祈ってベートーヴェンは
この作品に安らぎの
メッセージを込めたに違いない。