今日は 田園”。ベートーヴェン自身が唯一標題音楽として書いたシンホニーが第6番【パストラーレ】だ。穏やかな田園風景と自然の猛威、併せ持つ風情の起伏抗うことなく人は自然に身を委ね生きる歓びにひたり、その恵みに感謝する。悟りの境地に立ち至った人間の語らいが、ここにある。人の尽きる事のない幸せを祈ってベートーヴェンはこの作品に安らぎのメッセージを込めたに違いない。