「一生懸命頑張ります!。」
何事も人間生きて行く上で、
すべからく、そうした態度で臨む
事。それは尊い。それはその通り。
それでそれを意思表示する言葉
として最適なフレーズがこれだ。
仕事、勉強、どんな立場に
おいても、この一言で周囲から
今度は
「良~し頑張れ!応援してるぞ。」
何んて、お決まりのフレーズが
沸いて出て来る。しかし困った!。
私はこの【頑張る】っと言う言葉が
正直好きではない。
歌い手であり老いたりとは言え
演奏家の端くれとして
多年、活動して来た身からすれば
この言葉には大変な違和感を感じて
しまうのだ。何故かと言えば
我々演奏家は
その仕事たるステージに
おいて【頑張る】のが当たり前
だからだ。頑張るのは全ての前提
であり、そこが出発点で
ある事を悟っていれば
ポジティブな意味において
自分自身に言い聞かせる言葉
としても他人を励ます言葉
としても
この【頑張る】と言う言葉は
決して出ては来ない筈なのだ。
要するにこの言葉には
パワー不足と限界がある。
演奏に完璧はない。
いつどんな時でも、より納得の行く
演奏のスタイルと言うものを
求め試行錯誤しつつ前進するしか
ない。それがオーディエンスに
対する我々の当然の義務でも
ある訳だ。その時我々の
立場として内心が【頑張る】で
とどまっていてはダメなのだ。
そこまでは前提、ではその原点を
踏まえ次に出て来る言葉は
何が相応しい…!。
【精進】だ。
【頑張る】はある時点で
限界を含む言葉だ。
しかし【精進】は止めどない努力と
ひたむきで一途な取り組みを
永遠に求める言葉だと私は
捉えている。人間各々、社会的に
置かれている立場、個々の価値観、
個性、思考etc。全てが違って
当然だが、事、社会に対する
人としての責任は等しく有らねば
ならない。生きる事、即ち人として
歩むべき正当な道筋にしっかりと
根を下ろし、地に足を着け、
確実に進む、その方向性はひとえに
【精進】と言う言葉に集約出来ると
私は確信する。
数多の教え子を未来に向かって
送り出して来た私だが彼ら彼女ら
にも、事あるごとに、
「益々【ご精進】なさい」…っと
言って来た。
その確信が今日又、新たな確信を
私の心に芽生えさせる。
これで、お分かり頂けるだろうか?。
【頑張る…!】う~む?
あれあれ…!そこまで!!っと言う
私の考え方の根底を…。
(ルチアーナ筆。)
★余談になるが私、明日からの
ランキングの項目を
「ひとりごと」と
「のんびりブログ」に
切り替えた。小説連載も
休止中であるし、秋のリサイタルに
向け、勉強に傾注しなくては
ならない状況でもある。
暫くブログの方は
のんびり、ひとりごとの様に
余裕を持って書かせて
頂くつもりである。
お読み頂く節は、その点
ご理解の上、ご高覧願いたい。