晴れのちときどき雨 -10ページ目

晴れのちときどき雨

日々の笑顔。



友達が言う、あの人の名を
「私――のこと好きになったみたい」
「えっ?」
自分の中でもその子があの人の事に興味があることは薄々気づいてた
まさか・・・とは思ったけど違うなんて自己判断で決めつけてた
「いつからなん?好きなんって」
「三ヶ月前ぐらいかな」
微笑む彼女の顔を見ていると辛い
あの人のことは違うと思ってた、私の感情違いなだけだそう思ってた
けど、今気がついた。恋だったんだって
「告白する・・・予定」
やめて
「そうなんだ」
痛い
「うまくいったらいいね」
私は笑う
彼女も知らずに笑い返してくれる
応援なんてしたくない
けど、彼女のほうが全てを上回ってる
だから、諦めるしかないんだ――



知らないあの人は笑う
君が優しすぎるから
だから私は勘違いしちゃうんだ
君が・・・君が悪いんだ
私の想いの名前は恋じゃない
きっと憧れね
「なんかついてるぞ」
優しく髪の毛についた糸くずを取ってくれる
君がそんなことばかりするから
「ありがとう」
期待ばかりが増えていく
もう好きになっちゃいけない
あの子が好きなんだもの、駄目よ
邪魔しちゃ駄目よ
泣いちゃダメよ
あの子と君が結ばれるまで
私は泣いちゃいけない
期待もしちゃいけない
だからお願い
優しくしないで
そしたら忘れるから
だから、そんな顔で笑わないで――




期待させる君が悪い


(好きでいたいと想う私を許して)









轢かれた猫は見るも無残な姿になっていた
野良猫だったから悲しむ人は居なかった
猫の周りを大人が囲みただ同情の眼差し

ねぇ、同情しか出来ないの?
悲しい大人だね


冷たい体
軽い体重
痛々しい傷
生々しい血
まだ持ち上げた感触が残ってる

なにも出来なくってごめんね
謝ることしか出来なくてごめんね
此処まで生きてくれてありがとう
次産まれた時は幸せになってね






実際に近所で死んだ黒猫ちゃんに
まだ感触が残ってるのは本当
近所の人は同情というより井戸端会議してた。

ほんとむかついた

命が消えたのにその周りで笑うなんてありえやん

泣いた
無理だった

息があれば助けてあげたかった
ダンボールにいれて謝ることしか出来なかった


悔しい
なんも出来やんかった自分が悔しい

もっと生きさせてやりたかった






大丈夫だと君に嘘をついた


約束の時間より遅れて来る君
それを待つことが辛くなったのはいつだっけ
寂しいと思ったのは?
会いたいと思ったのは?

好きと想ったのは?





時の流れが私を流し
君との記憶が置いてけぼりになったと気づいたのは昨日だなんて――

私達があの時あの場所で会わなかったら
私達はまだ他人だったのかな?

笑いあうことも
喧嘩することも
遊ぶことも
好きだと言い合うことも
出来なかったのかな?――


君を待つ時間は寂しく
私を上から見る空は嘲笑っていた
前を通る人も
横を通る人も
私はただの障害物


君がやってくる
「待った?ごめんな」
申し訳なさそうに謝る彼
「大丈夫だよ」
私は笑う
「寂しくなかったか?」
からかう彼
「大丈夫だよ」
もう慣れたから、もう大丈夫なの
「そっか」
少し寂しそうな顔
もう君も慣れたでしょ?

「もう辞めよう」
この関係を
「何を?」
君だって疲れてるくせに
「独り言だよ」
笑うのは私
不思議そうな顔の彼

あれ、私は君の何処が好きになった?
もうわからないや