東京・大阪・名古屋の中学受験専門塾
パワー読解新宿・大阪国語
今津です。
大阪・十三で書いています。
朝日新聞の5月22日付記事で興味深いものがありましたので、参考にしつつ取り上げたいと思います。
「国語も算数も、校庭で、屋外授業で近視は防げる?」
これは、台湾の小学校での取り組みです。
日本でもそうですが、台湾でも子どもが近視となってメガネをかける率が高いと思われます。
近視になればメガネをかければよい、という安直な考えはあまり正しいとは言えません。
近視になると将来的に目の病気のリスクが高くなります。
たとえば、強度の近視の場合、そうでない人と比べ、緑内障のリスクが3倍、網膜剝離(はくり)が13倍、近視性黄斑変性(おうはんへんせい)症が845倍高くなるといわれています。
病気の可能性の話を除いたとしても、できれば視力は良いほうがいいに決まっています。
台北市近郊の新北(しんぺい)市立興穀小学校。(興穀ってなんて読むのが正解なんでしょう?)
休み時間中は校庭で遊ぶ子が多いのですが、チャイムが鳴ったあと彼らは教室に戻りません。
なんと、先生が校庭にやってくるのです。
そして、木陰で算数や国語の授業が行われています。
興穀小の胡校長は「体育だけでなく、国語などの授業も屋外でやるよう教員に奨励している。休み時間を含め、1日120分の屋外活動を達成できるよう頑張っている」と話しています。
日本の文部科学省にあたる台湾の教育部では、1999年に「学童視力保険計画」を策定しました。
どうして屋外なのか。
まず、これまでの研究で、1日2時間、明るさが1000ルクス以上の光を浴びると近視の発症を抑えられることがわかっています。
ところが、一般的に屋内は500ルクス程度。
これが、屋外になると木陰でも数千ルクスありますし、日なたになると数万ルクスに達するのです。
近視の多くは、眼軸長(がんじくちょう)といって目の長さが伸びることが原因です。
正常な目は丸いのですが、眼軸長が長くなると俵のような形となります。
太陽光には、眼球の伸びを抑える効果があるのです。
興穀小の取り組みはそのことに着目して行われているのです。
子どもたちが校庭に出やすくするために、以前は5階建てだった校舎をあえて3階建てへと低層化しました。
また、教室横の廊下もあえて外廊下とし、外壁もありません。
教室内の床材は日光の反射が少ないものを選び、目への悪影響を減らしました。
さらに、休み時間には教室の照明を消し、児童が外へ出るように促しています。
では、雨の日はどうするのか。
まさか校庭へ出るわけにはいかないので、体育館などでバドミントンや野球などをさせます。
これは、動きの速いものを見ることで、眼球を固定させない時間を作るためです。
運動が苦手な子は、遠くを見るよう勧めます。
児童期の視力保護の重要性や視力を守る方法を伝えるため、保護者向けの説明会も定期的に開いています。
そこでは、読書やゲームなどを30分行ったら、10分間目を休める「3010運動」についての説明を行っています。
これらの取り組みにより、興穀小では2018年に全校で52%だった近視の児童の割合が、2023年には37・7%にまで下がりました。
この話は台湾の話ですが、シンガポールでも同様の取り組みが行われ、数年のうちに小学生の近視の率が改善されています。
また、中国においても同様の取り組みがはじまっているようです。
これをお読みのみなさまもメガネやコンタクトレンズをお使いの方がたくさんいらっしゃると思います。
ワタクシも、小学生のとき遠視で近くが見えず、まわりの大人に相談しても「子どもなのに近くが見えないとかありえない」と取り合ってもらえず、悲しい思いをしただけでなく、明らかに勉強に支障をきたしていました。
中学生になったときに眼科へ行って遠視の処方箋を出してもらったときには「やっと理解してもらえた」という安堵感と、「これで楽になれる」という安心感を得られました。
そして、大学生になった頃、遠視の眼鏡は不要となり、裸眼生活をしていたのですが、この商売になってから今度は近視となりました。
そして今。
実は老眼が入っていますw
年齢的に仕方がないのですが、ワタクシの場合、おそらく純粋に「見る力」が弱くなってしまったようで、近視がきつくなりました。
きつめの眼鏡をかけると今度は手元が見えなくもないのですが、なんかつらいので多焦点レンズにしました。
すると、こんどは速読をするとき、多焦点レンズだとめちゃくちゃしにくいw
なので、速読で文章を目にするときはメガネを外しています。
目ってとても大事です。
【お知らせ】
ワタクシ、新宿と大阪・十三を行ったり来たりしております。が、ときどき名古屋の教室にも顔を出して指導をすることにしました。
次回は2024年6月1日(土)午後6時~
お待ちしております。
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