ふふっ、しょおくんの舌が温かい。
バレはしないけど、僕のモノが反応しちゃうからそっと離した。
そっと手を添えると僕を見て
「ふふっ、ありがとう」
そう言って信号が止まったあと僕の手の甲にキスをした。
もぉ、照れちゃうよ?
「科学館行かない? 夜はいいところ行くから」
ふふっ、科学館か…
行ったことあったかな? 博物館や美術館ならよく行くけどね。
新鮮な感じするから楽しそう。
「いいよ?」
そう言うと
「決まりだな」
ふふっ、しょおくんは嬉しそうに笑って音楽を流し始めた。 さっきまでラジオだったから。
しょおくんが好きな曲だね。そう思いながら景色を眺めた。
高速乗り始めた車は順調に進んでいる。
「ふふっ、しょおくんだって楽しそうなのバレバレだよ?」
そう言うとしょおくんは少し拗ねたけど
「潤とデートでしょ? 楽しみなのは俺もってこと。」
そう言って嬉しそうに笑った。
僕の心が温かい。 車の中も暖かい。
だから、少し熱いんだ。
でも、しょおくんは? しょおくんは暖かいのかな? 少し熱いぐらいなのかな?
お互いに話しにくい空気。 なんで?
音楽は流れてるのに、なんで話しにくい?
シーンとした空気じゃないのに、温かさが無くなったんだ。
その空気に少し怖く感じた。
別に怒ってるわけでもないのに。
ふと、しょおくんを見ると凄くカッコいい。
美しい指と可愛らしい唇。少しだけ触れたいと思ってしまう。
少しでも話さないとこんな空気に変わるのか。
そう思ったら無理にでも話したらいいのだろうか。 ぐるぐると考えてると嵐の曲に変わってた。 へぇー、これ、通常盤の? それとも初回のかな?
「CD を被らせないように纏めてるんだよ」
へ? 僕の心の声が聞こえたの?
そう思ってると
「ふふっ、焦りすぎ、お前の独り言を聞いてたんだよ」
あ、マジか。 また独り言を言ってたの?
恥ずかしいしかない。 しょおくんに聞こえてたなんて。
「ほんと、可愛い。 俺しか聞いてないからいいでしょ?」
もぉ、そんな得意気に言わないでよね。
こっちは恥ずかしくて何も言えない。
「ふふっ、いつまで恥ずかしがってるの?」
少し渋滞になって止まってるときに僕の手を握った。 ぴくんと僕の全身でしょおくんの温もりを感じた。 でも、車は動き始めた。
「動き始めたよ」
すると当然握ってた手が離される。
寂しい。 しょおくんの温もりが感じられないことで僕はこんなにも寂しくなっちゃう。
ちょうど5年ぐらい前まで温もりがなくて寂しくてしょおくんを困らせたことがよくあった。
そうだよ、僕はしょおくんの温もりが安心するから欲しい。 でも、困らせて喧嘩になるのが嫌で我慢することにしたんだ。
喧嘩したら暫くはしょおくんの温もりを感じられないから。
「ね、ずっと置いてて?」
「え?」
「ここに」
そう言ったから僕はそっとのせた。
「これなら離れてないだろ?」
「うん」
これならずっと感じられる。
パーキングエリアーで休憩。
後部座席に移って深く深くキスをする。
待っていた温もりと欲しかった熱が一気に上がった。
「俺もさ、たまに不安なんだ、潤の温もりを感じられないのは」
え? しょおくんも不安なの? いつも、そんなふうに見えないよ。
「ふふっ、でも、潤は俺から離れないよね?
だから、俺は触れられなくても傍にいてくれればそれだけで満足だよ?」
しょ、しょおくん・・・。
嬉しすぎて何も言葉が出ない代わりに何度も頷いた。
「それに俺が事故ると潤が危ない目に遭うだろ?」
「え?」
「お前に危険なことがあったら俺が嫌なの、だからあまり握れなかったり、触れられなくてごめん」
もぉ、泣かせないでよ・・・。
それとこれ以上ドキドキもさせないで?
僕はしょおくんが好きだと初めて思ったときみたいにドッキュンと心奪われた。