「注入」第19節A F大阪戦(後編) | がめがま。

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仕方のないブログです。お許しを~。

讃岐は何とかFC大阪の守備ブロックをこじ開けようと試みる。

 

最終ラインから左サイドへ展開し、ブロック周りをうろつきながら右サイドへ。

森勇人から江口直生へボールが渡って、エグがクロスを上げる。

これを川﨑一輝が頭で落とすと森勇人がジャンピングボレーを合わせたが枠を外れた。

 

 

 

試合は78分あたり、FC大阪は2枚替え。

パワープレーを想定したか、攻め手にも守り手にも高さを足してきた。

 

【F大阪②】

28 古川大悟 → 9 今村優介

14 田中直基 → 5 坂本修佑

 

180㎝の今村は右SHに入り、1トップにチーム随一のスピードを誇る久保吏久斗を据える。

今村が頭で すらして久保が抜け出すカタチを狙ってのもの?

 

183㎝の坂本は最終ラインの真ん中に入ったが、彼はFWとしても起用されることがある選手。

ここ一番では得点も期待されての「特命」を受けての出場か?

 

 

 

これに対して讃岐はFW一枚を変更。

 

【讃岐②】

23 岩岸宗志 → 19 赤星魁麻

 

DAZNの実況で赤星はJFL時代、対F大阪戦は5戦4ゴールだったという。

 

またも米山さんの采配に疑問を感じた。

 

何故、後半頭から川西翔太を起用しなかった?

何故、赤星魁麻はスタメン起用ではなかった?

 

どこかこの日の米山采配は後手を踏んでいるように感じた。うーん、珍しい…

 

 

 

対F大阪戦5戦4ゴールの赤星がいきなりその片鱗を見せつける。

 

左サイド深い位置でのスローイン。

 

 

臼井貫太から川西翔太へ。

そして一旦川西は臼井にボールを戻す。

 

 

臼井が川西に再びパス。

川西はそばにいた長谷川隼にパスを出す。

 

 

ハセは難しい体勢ながら柔らかいクロスを上げると…

 

 

 

 

鮮やかに宙を舞う赤い彗星!!

 

 

 

 

 

 

 

赤星魁麻だあーーーーーっ!!

 

ヘッドぉ!!

 

 

 

 

しかしコースは僅かに枠を外れていった。

 

んなぁあああ………惜しい!!

 

 

 

さらには吉田源太郎が踵を返してシュート!

 

 

 

 

これを永井建直が懸命にパンチング!

こぼれたボールにステルス機能作動の川西翔太っ!

 

 

しかしこれも僅かに外れてしまう。

 

うーーーん、決まらんかぁ…

 

 

 

足の止まり始めたFC大阪は完全に引き篭もって勝ち点1を獲りにいく。

 

讃岐はその守備ブロック周辺を徘徊するのみ。

これまでの川西翔太に何とか繋ごうという感じだった無理なパス回しも相まってゴール裏はピリつき始める。

 

「シュート撃てよー!」

 

「点獲らんと勝てんぞ!!」

 

どんどん怒気をはらんでくる。

 

ただ、ここまで引かれると厳しい…。

 

 

 

讃岐はパスの出し手を欲したのか、体力の消耗を配慮したのか右SHに岩本和希を送り込んだ。

 

【讃岐③】

8 森勇人 → 15 岩本和希

 

FC大阪も疲労を考慮したのか西矢健人を下げる決断。

 

【F大阪③】

25 西矢健人 → 町田蘭次郎

 

 

 

このまま試合は動くことなくドローで終わる。

なんと3連勝の難しいことか…。

 

 

 

試合後の岩本和希や川﨑一輝の表情がこの日のドローがどういうものかを物語っていた。

 

 

 

 

 

 

ゴール裏も様々な感情が光に当たった油膜のようにうごめいていた。

 

 

 

勝てないことに不満をぶちまける声。

 

得点がないことを嘆く声。

 

期待していた3連勝がなくなり落胆する声。

 

もう過去のことと切り替えて前を向こうとする声。

 

 

 

これって、どんな空気になるんだろう…

 

何故かあたしは異常なほど客観的に成り行きを見守っていた。

 

ここで今回のコールリーダーは一世一代、いや歴代最高の答えを用意していた。

 

何やらチャントを指示する。

 

すると…

 

 

 

 

♪ さぁー行ーけぇ~

♪ カマタマーレ Get Goal

♪ カマタマーレ Get Goal

♪ Go!Go!Go!

 

何と、セットプレー時のチャントを指示したのだ。

試合後でありながら、勝ちを得られなかった試合でありながら試合中のチャントと遜色ないような声量のチャントが花園を支配していた。

 

様々な感情の最大公約数、歌う最適解。

この超絶大ファインプレーは一瞬で様々な感情を一つのチャントにまとめて元気玉のように落胆の讃岐に注入した。

 

この瞬間、完全にチームもサポーターも一つになっていた。

 

 

 

☆三---………

 

いろんな感情はあっても勝てなかったという悔しさはみんな一緒。

 

バスツアーの復路は疲れもあってか無口のまま。

晩ご飯休憩が終わってバスに乗り込んだその時。

スルスルーっと選手バスが停車(いや、めっちゃ早いでしょ)。

 

そろそろ出発かーと思ったら川﨑選手、岩岸選手、米山監督がまさかの"乱入"!

 

川﨑一輝は応援に対する感謝を伝えたかったのだろう。

爽やかに笑顔を見せてハッキリとこう言った。

 

「アーリークロスをもっと練習します!勝てなくてすみませんでした」

 

 

 

左目の下が痛々しい岩岸宗志はプロとしての自覚が芽生えてきているのだろう。

このチームを勝たせなきゃ…という気持ちが見えた。プロというより、エースとしての自覚が垣間見えた。

 

「勝たなきゃいけない試合でした」

 

 

 

米山監督は声が小さく、短い言葉だったのでうまく聞き取れなかったが、その表情は悔しさの塊のようだった。

 

"元気玉"を注入されたカマタマーレ讃岐は静かに燃えている。

6勝5分8敗は思い描いた成績ではなかったはず。

 

ただ…今、讃岐は一つになり、最高の状態で後半戦のスタートラインについたように思う。

 

いけるぞ、快進撃。

 

 

 

<つづく>

※読みやすさを考慮して、選手名は敬称略としました。ご了承ください。 

 

 

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