当たり外れのあるプレビュー記事（苦笑）。
でも今回は多少価値のあるものになったんじゃないかと思う（自分で言うなと言われそうだけど笑）。
まず両軍の攻撃面と守備面の注目ポイントを整理しておく。
愛媛の攻撃面でのポイントはハイプレスとポゼッションからサイドバックを使ったサイドからの侵入。
守備面では讃岐の高さにどう対処するか。
そこを含めたセットプレーでの守備対応。
讃岐の攻撃面でのポイントは高さを活かせること、いかにシンプルに高さを活かせるか。
セットプレーももちろん重要になってくる。
守備では2点。
個の能力で突出するFW松田力をいかに封じ込めるか。
そしてその前段階として、いかにサイドからの侵入を阻止することができるか。
これを考えた時、ハッと気づいたことがある。
合ってるのかどうかはわかんないんだけど…
讃岐は やはり愛媛の「高さ」を弱点と見ていたんだと思う。
とにかくシンプルに2トップに当ててサイドの選手ともう一方のFWで背後を突こうとしていたのではないか。
そうなるとサイドの選手の消耗度は尋常ではない。
飛び出し、サイドの守備、ハイボールでの競り合いも当然出てくる。
だからこそ讃岐は武下智哉、田尾佳祐とサイドバックを主戦場にしている選手を2名メンバー登録してきたんじゃないかと推測する。
これは「交代ありき」の登録だったんだろう。
若くて体力のある吉田源太郎をサイドハーフにスタメンに起用し、森勇人と後藤卓磨を控えに置いたのも同じ理由だったんじゃないだろうか。
しかし…
試合開始直後に讃岐はいきなり試練の時を迎える。
試合開始から5分ほど経過した頃のことだった。
ここまで既に2度のインターセプトに成功していた金井貢史が愛媛の左サイドハーフ茂木駿佑と交錯、左膝を傷めてしまう。
このアクシデントで金井の動きがガクッと落ちた。
金井的には「大丈夫！」とベンチにサインを送っていたようにも見えたが、マッチアップする茂木駿佑も、上がってくる左サイドバックの山口竜弥もスピードを備えている選手。
一気にスピードで置き去りにされてしまう危険性が出てきてしまった。
讃岐サイドに動揺が広がるなか、愛媛はその金井のサイドから侵入を試みる。
山口竜弥とボランチ起用の森脇良太とのパス交換。
森脇は もう一方のボランチ谷本駿介へ繋ぎ、谷本から茂木にパスが出る。
金井が茂木に追いつけない！！
そして茂木のクロス！
これは讃岐守備陣がクリアするが、佐々木匠がPA手前でそのボールを回収、右サイドに展開する。
これは流れたが、ボールを受けた佐藤諒がクロスを上げる。
クリアしようとした小松拓幹の頭を越えたボールを捉えたのは愛媛の10番、松田力ーーーぃ！！
しかし痛烈なヘディング弾はポストを叩く！
転々とするボールに飛び込む遮那王佐々木匠ぃ！！
精一杯伸ばした足で合わせたシュートは髙橋拓也が読んでキャッチすることができた。
…とは言え危なかった…。
愛媛は右サイドバック（RSB）の三原秀真、右サイドハーフ（RH)の佐藤諒が一列上がるようなカタチ。
うーん、強いて言えば「右サイドが高い位置を取る変則３－３－３－１」みたいなカタチ。
これに対して讃岐は左サイドハーフの吉田源太郎が低い位置で守備対応。
しかし愛媛はトップ下（OH)の佐々木匠が絡んで数的優位を取ろうとする。
この愛媛の右サイドでの数的優位が前半の愛媛優勢を生んだ正体ではないかと思う。
讃岐のゴールキック。
髙橋拓也の思い切り蹴ったボールは左サイドへ。
落下点には森本ヒマンが入り、しぶとく収めて赤星魁麻にパス。ペナルティエリアに侵入していた赤星が受けてシュートを放ったが小川大空にブロックされ、コーナーキックとなる。
ここで讃岐は金井貢史を下げる決断。
うつむき加減で交代した金井は痛みに耐えていたのか、交代の悔しさを堪えていたのか…。
【讃岐①】
14 金井貢史 → 31 武下智哉
コーナーキックは川﨑一輝が蹴った。
このボールを森本ヒマンが競り合いボールがこぼれ…
そこへ長谷川隼の地を這うシュートぉ！！
決まったか！？
しかし三原秀真が足を伸ばして何とかカットした。
ぬぅ…惜しい…
25分頃、愛媛にチャンス到来。
ペナルティエリア手前中央付近で佐々木匠が小松拓幹にファウルを受ける。
ちょっと誘っていた感じはあったが、コマが思わず倒してしまった。
キッカーには目下J3アシスト王の茂木駿佑。
かつてベガルタ仙台のユース時代では2年後輩の佐々木匠と並び「傑作」と言われた逸材。
その右足が讃岐ゴールを襲うっ！！
そこへ執念の髙橋拓也ーっ！！
許さない許さないぃーーーっ！！
なんとかこのピンチを切り抜けた讃岐。
白熱の北四国決戦は徐々に波乱の展開となっていく…
