~サブの秘密~(2) | ざんくのリアル小説

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サブはさっそく湯をわかし、

伸び放題の髪と髭をさっぱりとし、

体を浄めて(そんとき)を待った。


まわりがすっかりと闇に包まれ、

そんときゃ訪れたぁ。




生暖かな風が

「さわっ」

と、サブの頬をかすめたんじゃ。


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裏の藪の中から(ふわっ)と、

青白い、何とも不思議な光の玉が現れた。



儚げな光じゃったそうな。



「おまはんがキクか。」




光の玉は何も答えんかった。



少し離れた柵の外で、

じっとサブを見つめるように

たよりなげに浮かんでいたと。



「よし。案内してもらおう。キクの所へ。」





サブは覚悟したように立ち上がった。






光の玉は裏の薮を抜け、

小川づたいに山道を登って行った。





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水のせせらぎや風の音も完全に遮断された

異様な雰囲気がまわりを支配していたが

光の玉が放つ灯火は

サブが歩くのに充分なほど道を照らしている。



また、歩くというより




(すうっ)




と、何か別の力に引き寄せられているといった

感じじゃろうか。




もう、かなり歩いたはずなのに

息がきれるという気配も感じなかった。




光の玉は、

とある山小屋の中に入って行った。




もちろん今まで見た事もない小屋である。



(ざわっ)




と、突然、夜風が木々を揺らす音がした。




旅の僧、順覧の霊が、

サブに舞い降りた。



「よし、まいろう。」


「おうっ。」





順覧のかけ声に、サブが答える。






つづく