たかがミーティングじゃないか | takasanのブログ

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ずいぶん昔に、僕はある外資系メーカーに勤めていた事があります。

そのとき上司だったマネージャー、UAE出身の人だったのですが、実に面白かった。

 

お客様である、とある日本の通信キャリアとの初めてのミーティングの日、彼は僕ら部下を連れて先方の社屋に向かっていたのですが・・・

途中で「あぁ腹減った。君達も直前まで準備していたから昼食食べていないだろう」と、ファストフード店にぞろぞろ入って行きました。

 

そのマネージャー、食事を終え、コーヒーを飲み終わっても、一向に席を立とうとしません。

しょうもない雑談を延々とし続けます。食後はゆっくりするものだ、と言わんばかりです。

 

結局、会場に着いたときは、開始時間を30分以上過ぎていました。

しかも彼のさらに上の上司(米国人)はすでにそこにいたのですから、まずいですよね。(笑)

 

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今思えば、マネージャーの考え方はいたってシンプルです。

「お客様とのミーティングと、(本人も含めて)部下の昼食と、どちらが大事か」を、行動によって明確に示しています。

 

「たかがミーティングじゃないか。腹が減っていたら良い議論などできないし、俺たちが到着するまでは、お客様とは俺の上司が話をしていれば良い」みたいな感じでしょうか。

 

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仮に「典型的な日本企業の日本人管理職」が僕らの上司だったら・・・

僕らは全員昼抜きで、開始15~20分前には必着、です。(笑)

 

そんな彼/彼女の考え方もいたってシンプルです。

「ミーティングのためなら、お前らなど餓死しても構わん。遅刻などもってのほかだ。先方に失礼であり、その時点でお付き合いが終了してしまうではないか」みたいな。

 

でも、実際はそのお客様(メーカー企業がこぞってひれ伏す、日本の通信キャリアですよ)と、遅刻した我々のチームは、その後も長く「対等に」お付き合いできました。

 

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つくづく思いますが、日本人は「マジメ」です。それは大きな美徳であり、美しい国民性です。

僕だって会社同士のミーティングで遅刻していいなどとは思いません。

 

でもマジメが度を過ぎて「自分の価値観や常識から逸脱した発想を、全く許せなくなるほど心が頑なになる」くらいなら、僕は件のマネージャーのように「お気楽」でいたい・・・

 

この「マジメで頑なな日本人」観は、アマチュアポートレートの世界でも、何気に感じます。

「たかが写真じゃないか」的発想のほうが、良い写真を撮れる場合もあると思うんです。(笑)

 

 
 

Canon EOS 5D Mark III 100mm F2.8 Macro