以前カラーネガフィルムの手焼きプリントをやっていたのですが、そこのラボのオーナーさんがとても親切で、色々とカラープリントの手ほどきを受けることができました。
中でも毎回口を酸っぱくして言われたことが「白を白くプリントしなさい」でした。
手焼きプリントでは、簡単なようでこれが実に難しいのです。
当時「色の眼」を持っていなかった僕は、「白を白くする」だけで何十分もかかりました。
下の写真を含め、デジタル写真だとあっという間なんですけどね。
さらに印象的だったアドバイスは「(人間や猫の写真は)色を合わせた後、ほんの少しマゼンダを加えなさい」です。
たまに口から出るこのアドバイスが、僕には相当ツボでした。(笑)
こうやって時間をかけて仕上げたプリントは、機械焼きのサービスプリントとは比べ物にならない程、劇的に品質が向上しました。
今回の1枚目の写真は、昔のアドバイス通りの工程で上手くいった(と思っている)例です。
「白を白く」した後の、塩ひとつまみの「マゼンダの香り」が、僕には今も新鮮です。
model: 星野くるみ
Canon EOS 50D 17-55mm F2.8
@ スタジオ レンズマン渋谷
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