「いい写真」を撮る人 | takasanのブログ

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撮影者でも被写体でもない第三者がみて「むむっ」とうなったり購買意欲が高まったりする写真って、きっと「いい写真」なんだろうと思います。
ここでは、僕が「むむっ」とうなった写真が「いい写真」だとして、それらを撮った人の特徴を少し考えてみました。以下、敬称略。


(1)天才
分析不可。天才の作品は、ただ静かに鑑賞するものです。下手にアラーキーの真似などすると、変態と断じられるかと。(笑)
彼が若い頃に撮った子供達の写真集を、もう10年も飽きずに眺めています。

(2)型をもっている人
ウィリアム・クーポンや鬼海弘雄は、同じ場所、同じ構図、同じ光、時には同じ人を被写体にして、何年も何十年も写真を撮っていますが、変化するのが被写体だけなので、もう被写体しか見えなくなります。そして、その被写体が何とも言えないオーラを発しているのを感じます。

(3)地味な構図の写真がうまい人
ジャンルー・シーフの作品を初めて観たとき、がっつりパースが効いていたり傾いた構図を「ダイナミックでいいなぁ」と感じましたが、今では、むしろ標準から望遠のレンズを使ったバストアップのような、基本的で地味な構図の写真のほうが眼に焼き付きます。そして、それらは例外なく抜群にうまかったりします。

(4)人と違う専門性のある人
中井精也は鉄道写真家なのに人物写真が地味にうまいです。つまり、特別な専門を持っている人は、専門外の写真を撮ってもうまい。
って無理があるか。(笑)

・・・

時が経つとともに感じ方も変わるとは思いますが、天才を除いて、変化が少なく、落ち着いた、地味な写真を撮る写真家が、僕は好きなのかな。




London, UK, 2011
Nikon U 35mm F2 Tri-X