こんばんは!

今夜は、青山のライブハウス「青山月見ル君想フ」で開催された無声映画の上映会にいってきました。

地下鉄の外苑前駅から南青山方面へ。

途中に、何度かいったことのあるライブハウスMANDARAをみつけて。

このエリアを歩くのはずいぶん久しぶりだと気付いたのです。

 

ライブハウスの目印は、お月さま。

地下へおりていくと、ほぼ満席状態でしたが、座席は確保できているので、そこにすわってジントニックをいただき、ほろよい気分で上映を待ちました。

 

 

このブログには、KIINA.にまつわること以外はあまり書く機会がありませんが、わたしの原点を思い出させる体験と、未来への宿題が課せられた出来事だったので、少し書かせてください。

 

 

 

10代の頃、映画に魅せられるようになり、友人には恵まれていたものの映画に関して自分と思いを共有できる人はいず、どこかで寂しさとういか孤独感を抱くようになったのです。

 

ネットもなかった時代に、どこでどうして情報を得てさらにその場に行きついたのか今となっては鮮明には思い出せないのですが、日仏学院の梅本洋一先生の映画のクラスを受講するようになりました。

そのクラスには、わたしの何倍もの膨大な数の映画を観ている人が何人もいて、わたしのどんな疑問にも答えてくれる先輩や仲間たちに出会えたのです。

思えば、編集者になったのも、その後、ライターになったのも、そこが原点だったかなあと思うのです。

 

梅本先生がフランスから送られてくるたくさんのフィルムからピックアップした映画(ほとんどが日本未公開)を観て、先生の解説のあとはディスカッション。

フランス語の得意な方や、フランス語を学ぶために受講する方もいましたが、梅本先生が上映前にあらすじも含めた解説をしてくださるので、フランス語初級者でも映画を楽しむことができました。

 

無声映画をテーマにしたシーズンもあって、静かな暗闇のなか、映写機の音だけが響いていて、それが何とも心地よかったのです。

社会人になるまでのほぼ2年間、通ったでしょうか?

 

今の自分はそこから始まったと思えるほどに、大事な時間だったのです。

 

 

 

今回は、オリジナル脚本をおこして、音楽が演奏され弁士が語るというものでしたが、それでもあの日の空気が一気によみがえってきて、心地よく包まれたのでした。

 

さて、この日の弁士のひとりは俳優の三上博史さん。

そう、個人的な目的のひとつに、三上さんのファンの方たちの声や思いにふれたいというものがありました。


以前もこのブログに書いたことがありますが、

事情があって宙ぶらりんになっている三上さんに関する原稿を行きがかり上、わたしが預かったままになっていて。

担当編集者の方は他社で活躍されているので主力になって再びその本を仕上げる可能性はなくなってしまったのです。

 

まだ未完なのですが、でも貴重なスタッフや共演者のインタビューがそろっていて、他界された方もいます。

これを眠らせてよいのだろうか?

かといって、わたしがふたたび編集者に復帰する?

忙しさにかまけて、宙ぶらりんのまま10年以上経っていたのです。

 

 

そうしたら、今回、たくさんの三上ファンに出会えて、”やるぞ!”と背中をおしていただきました。

 

もし、このことをKIINA.に置き換えたら、かかわった方たちがその才能を絶賛する貴重なインタビュー、絶対読みたいですよね!

帰りは雷鳴がとどろき、思いっ切りの土砂降りでしたが、心軽やかになったのです。

 

何となく重石のようになっていたことの方向性が見えてきて。

”未来への宿題”ができたのだと思ったのです。

 

これでガーデンシアターコンサートに、さらにパワーアップして臨めます!