「ようこそ。僕のふるさと、福岡へ」
きよしさんはそうおっしゃって私たちを迎えてくださいました。
福岡サンパレスでのコンサート、21日夜の部に参加しましたが、今日でツアー66日め。夜の部で132ステージ。

「氷川きよしコンサートツアー 2012」のファイナルは涙と笑顔で締めくくられ、忘れ得ぬコンサートとなりました。

オープニングからこの日用にメッセージも用意されていたのです。
”ツアーファイナル 福岡公演にようこそ”
ときよしさんのナレーションが流れました。

「獅子」から情熱の歌唱が続きます。
今年1年のコンサートでの感動の一瞬一瞬を思い返すかのように、ひと節ひと節を愛しんで歌ってくださっていることが伝わってきたのでした。

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オープニングトークでは、にこやかに客席に向かって手を振りながら、
「さみしいなあ、さみしいなあ」と時折つぶやくようにおっしゃって。
「コンサートのセットも壊して捨てるそうです」とさびしげにお話しされたのです。

そうです。オープニングトークといえば、
司会の西寄ひがしさんが、福岡サンパレスのすく近くでお相撲の九州場所が開催されていることを話題にされ、
「体型からするとあちらにいくべきだと言われそうですが」
と前置きされてから、
「私は死んでも氷川きよしさんについて参ります」
とおっしゃったのです。
もしかしたらその言葉を言いたいがため、お相撲の話題を出されたのでしょうか。
なんだかそんな気がして、じんときてしまいました。
西寄さんは、
「今年5月に長良会長が事故で亡くなられましたが、氷川さんがその耐えがたい悲しみを乗り越えて、今日ツアーファイナルを迎えることができたのは、ファンの皆さまの熱い応援が支えてくださったからとあらためて思います」
と、そのようにおっしゃってくださったのです。
”櫻”色の衣装で歌うコーナーでのセットリストが、この日発売された「演歌名曲コレクション17~最後と決めた女だから~」に合わせて少々リニューアルされました。
まず「奥飛騨慕情」、そして「あなたのブルース」でした。
「あなたのブルース」の歌の世界にのめりこんだきよしさん。歌の持つ情念の世界にトリップしてしまっているようでした。
歌い終えると舞台は暗転。
茫然自失の体で立ち尽くすきよしさんを暗闇が包んだのでした。
暗闇の中、微動だにせず深々と頭を下げるきよしさんは、明かりがついてお顔を上げると、いつものきよしさんに戻っていたのでした。

きよしさんは、
「悲しい出来事があり、心が揺れ動いた時、お客様に喜んでいただきたいという思いでがんばってこられました」
とおっしゃったのです。
それから西寄さんの音頭で、
日本有線大賞のお祝いをして、万歳三唱をしたのですが、きよしさんはとても喜ばれ、
「皆さんの代表でいただきました。皆さんがおめでとうございます」
とお礼の気持ちを言葉にされ、
「皆さんが、幸せでありますように~!」
と力を込めておっしゃってくださったのでした。

「僕と皆さんとは歌でつながっているんですよね。
日本有線大賞をいただいで、長良じゅん会長もすごく喜んでくださっていると思います」
きよしさんはさらに、長良会長は芸能界では大変有名な方ですが、皆さんは会長がどんな方かご存知ない方も多いでしょうと、
長良会長が浪曲師であったことに始まり、かつて雪村いづみさんのマネージャーをされていたこと、美空ひばりんさんのことを”姉さん”と呼び、とても親しかったことや、リヤカーを引いて落花生の行商をされていたおばあちゃんを見かけると、たくさんの落花生を買ってさしあげ、見ていて感動されたエピソードを語ってくださいました。
長良会長は「櫻」を、リリースされる1年前から考えてくださっていたそうで、
きよしさんは会長のべらんめえ口調を真似られて、
「なかにしと俺で平尾に頼んでいるんだよ」とうれしそうにおっしゃっていたこと。
会長の奥様への深い愛情から生まれた曲でもあることをお話しされ、
「櫻」を歌う時に、「泣くなよ」と長良会長に言われたことも教えてくださいました。
さらに、
「会長は氷川きよしの歌を守ってくれました。
会長がいらっしゃらなくなって、ここからが本当の闘いです。
もちろん自分との闘いですけれども」
そうおっしゃられて少し涙ぐまれたのです。
10周年の時、長良会長が変わらず応援してくれているファンに感謝しなさいとおっしゃられていたそうです。
「僕たちは商品でもあるので、嫌いになったり心移りして当然です。それなのに10年間応援してくださるなんて奇跡のような真心ですよね」
皆さま、こんな感じで情熱トークも続いて。
ニューアルバム「演歌名曲コレクション17~最後と決めた女だから~」のインフォメーションになると、「おやじの海」、「花はおそかった」、「出世街道」「バス・ストップ」、「関東春雨傘」と次から次へと歌ってみせてくださったのです。
きよしさんに、
「僕は今が一番幸せです。今、皆さんと一緒にいるこの時間が一番幸せです」
そんなふうに言っていただいて、幸せな気持ちになりました。
「ハロウィン音頭」、「出発」、「櫻」と続きました。
「出発」ではワンコーラスめから、涙がその瞳からとめどなくあふれて。
幾度も涙声になられたのでした。
なんて美しい涙かと、ただひたすらに見とれていました。
歌う前に、この曲は等身大の自分が描かれていて、きよしさんは「出発」を歌うと、
上京する前の自分に戻れる1曲で、その曲を、故郷で歌うことができる幸せを感じていらっしゃることを言葉にされたのです。
歌い終えると涙を振り切るように深々と頭を下げ、床に向けたマイクを両の手でしっかりと握りしめ、いつもより二呼吸ほど長めに頭を下げられていました。
でも、お顔をあげると、にこやかな笑顔のきよしさんが、そこにいらしたのです。
そして、その頬には涙の跡がいく筋もきらきらと光っていたのでした。

そして「櫻」、素晴らしかったです。
きよしさんと一緒に、今はもう会えない大切な人を、福岡の地で偲ばせていただきました。
きよしさんは、
「2012年あらためて、僕の歌の居場所は皆さんの心だと思いました。
皆さんが歌う力を僕にくださるんです」

さらにラストトークで、
「氷川きよし号に皆さんに乗っていただいて、一緒にすばらしい景色を見ていただきたいです。それが僕の責任です」
と、おっしゃったのでした。
そんなきよしさんの言葉にまた感動した私でした。
最後は、生声でお礼を言ってくださり、ホールは深い感動に包まれたのです。

「振り子」を歌う前、イントロの時にエアハグをしてくださいましたが、私たちこそがきよしさんを抱きしめ、胴上げさせていただきたかったです。

そういえば、アンコールの前に「陽春」のインストロメンタルが流れて、きよしさんのメッセージが聞こてえきますが、この時もツアーファイナル用に作ってくださったものが流れました。
お忙しいのに、細やかな心配りをしてくださり、ナレーションを準備してくださったなんてじんときてしまいました。

きよしさんは、ファンの皆からいただいたお手紙を読んでいると、真心が伝わって心に沁みて感動されるとおっしゃっていました。
皆さま、その言葉、うれしいですね。
きよしさんの故郷で聴く、「きよしのズンドコ節」、最高でした。

終演後、西寄さんのご挨拶の後、
突然、きよしさんの声が。
「氷川きよしでございます!
皆さん、今日はほんとうにありがとうございました。
今年一年間ありがとうございました!
どうぞお気をつけてお帰りください」
客席からの「ありがとう~」という声がきよしさんに届いたのでしょうか。
「ありがとうございますー。
忘れません!!」
とさらにおっしゃって、素敵なお声でお見送りをしてくださったのでした。

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私は夜の部のコンサートの前に平尾駅で降り、大楠、高宮と、きよしさんゆかりの地を歩き、最後に大橋に移転された平尾レコードさんにも行ってきました。
この画像はその道すがらに拾った落ち葉です。

そのご報告は画像とともにまたあらためてさせていただきますね。

※旅先でスマホからの投稿のため、文章おかしなところがありましたらごめんなさい。
また夜、チェックします。
明日もまだ旅の空。
山口に行ってきます。

追記:きよしさんは「情熱のマリアッチ」の衣装にお着替えされる時に、身体の大切な部分を痛めてしまい、痛みをこらえて熱唱され、そのことを、「ほんとうに痛かったんですよ~(涙)」とお話しされていたのです。
西寄さんの制止(?)もよそに、こちらが赤面してしまうくらい正直に仔細をお話しくださったので、いつもブログをお読みくださる皆さまにはぜひお伝えしたいと思い、その内容を数日間のアップの予定でコメント欄に書いておきました。
アップから3日経ちましたので、おからだの部分が部分でしたから(といえば大体おわかりいただけますね)、きよしさんならではの愛すべきエピソードでしたが、私の記録としてシークレットにさせていただきました。
もしお読みになりたい方がいらっしゃいましたらコメント欄からお知らせいただけますか?
その場合は何か方法を考えます。
(2012年11月24日)