「僕、皆さんのことが心配です。大丈夫ですか?」
台風で強風と大雨に見舞われたベイシア文化ホール(群馬県民会館)。
夜の部のオープニングトークで開口一番、客席のお客さまを心配されて、きよしさんはそうおっしゃったのでした。
「どうか無理せず、大変な方は気にされずに引き上げてくださいね」
とさらにおっしゃって、会場のあちこちから”大丈夫~”という声があがると、
「ふふ、このままここに泊まります?」
ちょっぴりいたずらっぽくそうおっしゃったのです。
そして今度はうれしそうに、
「このまま一夜を共にします?」
そうおっしゃって客席の様子をうかがって、皆の顔がぱっと輝いたのを見てとってくださり、
「”まる”でも飲んで、和気藹々と(笑)」
そんなふうにおっしゃってくださって。
もうそのお気持ちだけで幸せな気持ちにさせられたのです。
きよしさんのそのお言葉に、
”もうどうなってもいいもん!”
と思ったのは私だけではなかったと思います。
帰宅してからすぐに自分の仕事をしていたので、”無事帰還”のご報告までで記事が書けずにすみませんでした。
まだ仕事の合間なので駆け足になりますが印象に残ったことを書かせていただきますね。
群馬・ベイシア文化ホールでのコンサートに昼夜、参加しました。
昼の部でのことでした。客席からきよしさんに”愛しています”とおっしゃった方がいらして、きよしさんにそのお声が届いたのです。「どなたですか? 今、愛しているっていってくださったのは?」
そうお聞きになったのです。前列中央の方が手を挙げると、
「僕も愛しています」
ていねいにそうおっしゃって、きよしさんは”愛しています”という言葉を真心こめてていねいにおっしゃりたいのだということをお話しされたのですが、
夜の部で、
「愛しています」
「皆さんが大好きです」
心を込めて、そうおっしゃってくださったのでした。
台風の影響が心配される状況でしたので、
「本当は僕が皆さんをバスや電車までお連れできたらいいんですけど、それができないので」
と心苦しい様子のきよしさんでしたが、
「僕だけ、車で帰ったら超感じワルイじゃないですか。ねえ」
としきりにおっしゃるきよしさんに、西寄さんが
”氷川さんにもご予定がありますし、皆さん、氷川さんのお気持ち、おわかりになっていらっしゃいますよ”
とフォローしてくださったのでした。
きよしさんは少しお考えになってから、
「僕に翼があったらよかったですよね。そうしたら皆さんをお家までお送りしたいですよね。
でも、翼がないから...」
どこまでもチャーミングなきよしさんだったのです。
でも大丈夫。タクシーを待っている時も屋根に皆が入れるように詰め合ったり人数の少ない方は相乗りして助け合って。
私などはあんなに悪天候だったのに、ほとんど濡れもせず帰宅できて何だか不思議に思ったのですが、きよしさんの”心の翼”が包んでくださっていたのでしょう。
そうとしか思えないほどにスムーズだったのです。
「氷川の宿へようこそ。温泉につかってくつろいだ気分になっていただけたら。そう。僕の心が温泉の泉です」
昼の部のオープニングトークでそのようにおっしゃり、群馬でのコンサートは前回が2008年だったので、4年ぶりということでした。
きよしさんはお会いしたことはないのですが、ご親戚が群馬にいらっしゃるそうでコンサートで群馬に行くことを
お父様(だと思います)におっしゃったら、
”群馬には親戚がいるんだから、ちゃんとしとけ!”
と言われたそうです(笑)。
さらに群馬の話題になり、
下仁田ネギのことを”シモネタネギ”といい違えられたり(笑)、突然、
”群馬といえば、かかあ殿下ですよね。おしりに敷いてもらえるんですよね”
なんておっしゃっていたのです(笑)。
リラックスしたトークとうっとりさせられる歌唱が続きました。
きよしさんの声に身をひたして...。
ああ、なんて幸せ!
台風の心配もすっかり忘れ去っておりました。
この日は西寄さんの音頭で「最後と決めた女だから」がオリコン・シングルチャート、初登場第2位になったことをお祝いさせていただき、万歳三唱をしたのですが、今回で21曲連続ベスト10入りになり、演歌では史上初の快挙なのですが、そのことを西寄さんが紹介されると、
「史上初っていうことは地球が始まってからってことですよね。僕にとっては、皆さんと作った思い出の歩みだと思っています」
そのようにおっしゃった後、
”嫉妬されないかな?”
珍しく弱気発言のきよしさんでしたが、そこはすかさず西寄さんが
"皆さんがついているから大丈夫ですね”
とフォローしてくださったのです。
そんなふうに思うほど、今回の快挙をきよしさんは嬉しく思っておられるのでしょうね。
ここで西寄さんの誘導で、「最後と決めた女だから」の歌唱のワンポイントアドバイスがあったのですが、
作曲された鶴岡先生に、他人事のように、第三者的に歌うと言われたことについて、
”たとえば当人だったらですね”
と前置きされて、
「♪花の咲かない 運命と決めて...」
と、悲しさに打ちひしがれる体の"当人バージョン”で歌ってみてくださったのです。
皆さま、”当人バージョン”も素敵でした(笑)。
先日(27日)開催されたポップスのファーストコンサートの話題になると、
「ポップスは僕の歌の原点です。例えるならポップスは洋食で演歌は和食。たまにはエビフライを食べたいと思うこともありますし、反対にイモの煮っころがしを食べたくなることもありますでしょう」
そんなふうにポップスと演歌の魅力を語ってくださったきよしさんの言葉を受け、
”無限の可能性を持った氷川きよし。いい歌をジャンルを超えて歌っていただきたいですね”
と西寄さんが結んでくださいました。
きよしさんはオリジナル曲をいただくと、主人公の年齢、家族構成など、作詩の先生を質問攻めにして、困らせていらっしゃるのだそうです(笑)。
でもそこまで追究して1曲、1曲掘り下げ、ご自身のものにされて歌ってくださっているのですね。
きよしさんが衣装チェンジのために舞台袖に戻られると、どこまでも歌の世界を極めようとするきよしさんの魅力について、もちろん声が素晴らしいとか、歌唱力があるとかそれはもちろんであることを前置きされてから、
”氷川きよしの魅力は声が素晴らしいとか、歌唱力があるとかそういう次元を超えているんですよね。
私はしゃべる仕事をしているので、何か(そのことを表す)いい言葉はないかと思うのですが...”
少し逡巡されて、出てきた言葉は、
「いいんですよ~!」
でした(喜!)。
西寄さん、最高です! 他のどんな言葉よりもきよしさんの素晴らしさを言い得ていらっしゃると私は思います。
でも、きっと多くの方もそう思われたのではないでしょうか。
その証拠に大きな拍手が客席から起こったのでした。
最高の歌唱と輝く笑顔で昼の部のエンディングは締めくくられたのでした。
いったんホールを出てみると、空はどんよりとし突風が吹いていました。
スタッフの方が、足元に気を付けるようにと声かけをされていたのです。
ホールの外は大荒れなのに、なぜか夜の部を待って心わき立つ私。
映画の「台風クラブ」を思い出していたのです。
館内のレストランでお友達と食事をして、夜の部に備えました。
帰りの時刻表を見せていただきながら、”電車が止まらなければ何とかなるわよね”
と話したことを覚えています。
そして始まった夜の部。
この記事の冒頭に書かせていただいたきよしさんの発言があって。
もう、どうなってもいいもん!
あとのことはその時考えるもん!
そんな気持ちで、きよしさんの歌声に聴き惚れていたのですが、きよしさんは笑顔のかげで、やっぱり心配してくださっていたのだろうなあと想像します。
でもその一方で思う存分、自分の歌を聴いていただきたいという思いも強かったでしょうから。何だか濃密な時間になっていたようにもこうして振り返ってみると感じるのです。
夜の部は電車が止まらないうちにお客さまをお帰ししなくてはというスタッフの配慮で、定刻の18時に開演して20時には終演になったので物理的には駆け足での進行だったことになるのですが、少しもそんなあわただしさを感じることはありませんでした。
きよしさんが帰りのことを心配されて、その思いをお話しされたり、
HKピュアリバーの皆さんの紹介の折にはサックスの酒井さん、ギターの山本さん、須山さんのソロ披露まであったのです。
きよしさんは夜の部であらためて「最後と決めた女だから」の魅力についてお話しされたのですが、
「僕は演歌歌手ですが、一演歌ファンでもあります。
一演歌ファンとしての僕も、久々の演歌だなあと感じました。
僕自身、スタンダードな演歌も歌ってみたいなあと思っていたんです」
そんなふうに新しい曲との幸せなめぐり合いを話してくださいました。
そして「最後と決めた女だから」という素晴らしい曲に出会い、素晴らしいスタートを切った今、あらためて「櫻」を生涯大切に歌っていきたいというその深い思いを言葉にされたのです。
”10年後、20年後、世の中が変わり、人の心が移ろっても、僕は『櫻』を歌い続けます”
そんなふうにおっしゃったでしょうか。
そのあまりにも真摯でひたむきな「櫻」への思いに感動し、切なさに胸が痛くなりました。
この日、「櫻」を作詩してくださったなかにし先生ががんを克服されたことを知って、とてもうれしかったこともお話しされていました。
きよしさんは、
「皆さんに、心をお伝えしたいと思います。そのためにはスタッフとも闘います。
闘うというのは争うということではなくて、いい子にならずに自分の意見をきちんと伝えてコミュニケーションしながら作らせていただきたいと思うんです。
僕は、歌うことで皆さんに生きる希望や夢を伝えていきたいです」
そんな歌への熱い思いを、お話ししてくださったのです。
アンコールの「振り子」のきよしさんの歌唱に自分の心がシンクロして一緒に揺れて、いつしか熱い涙がこぼれていました。
終演後、ホールを出ると雨と突風で駅まで徒歩20分でしたが、それなりの装備をしていなければ歩ける状態ではありませんでした。
路線バスもちょうどよい時間のものがなくタクシーに長蛇の列ができましたが、幸い屋根のある自転車置き場に列ができていたので濡れることなくタクシーを待ち、前橋駅に行くことができました。
乗る予定にしていた電車に間に合いましたが、走り出す際になって風速計が危険数値を超えたということで10分ほど発車が遅れましたが、電車は空いていましたし、お友達と一緒でしたので駅の自販機で購入したコーヒーを飲みながら、お友達の手持ちのお菓子をいただいて楽しく語らっていたのです。
嵐の夜なのに、こんなに気持ちがおだやかなんて、不思議だなあと、少しぼうっとしていると、少し離れた斜め向かいでも楽しそうにお話しされておられる方がいらして。その方たちもきよしさんのコンサートにいらした方とすぐにわかったのですが、降車される時、先日もラジオできよしさんがお話しされていらした、きよしさんの姿を見ることはできないけれども、幼い頃からずっときよしさんを応援してくださっている方がご一緒だったことに気づいたのです。以前、お見かけした時と比べると、すっかり大人っぽくなっていたのですぐには気づかなかったのですが、こちらまで幸せな気持ちにさせていただくこぼれるような笑顔でした。
嵐の中、幸せいっぱいのきよしファンを乗せて走る列車...。
このまま電車が止まらないかしら? という少々の不安を抱きつつも、きよしさんの歌声や笑顔を思い浮かべるほどにあたたかいものに満たされていく幸せな時間がそこには流れていたのです。
きよしさん、明日10月2日は「NHK歌謡コンサート」に出演されますね。
「最後と決めた女だから」の生放送での初披露。
”緊張します”とおっしゃっていました。
今回は久々に観覧に行かれることになりましたので、楽しいご報告をさせていただければと思います。
皆さま、心をひとつにしてきよしさんを応援しましょうね。
それではまたお会いしましょう。
※明日まで読み直しができなそうです。
文章おかしなところ等しばしお許しください。