この世に生まれ出でた宝石のような曲たち。
ひとたびあなたがその曲を愛おしんで歌い出すと、星のように瞬き、花のように揺らめくのを感じます。
知っている曲であれば、その曲を聴いていた時の空気に一瞬にして包まれ、どうしてその曲が多くの人に愛されヒットしたのかが、今ようやくわかるような気がします。
これまで耳にした曲、歌ってみた曲。
その時々行き当たりばったりで何の脈絡もないように思っていた自分に何らかのかかわりのあった曲たちが、氷川きよしという稀代の歌手との出会いによって紡がれ、自分の中でひとつの形になりつつあるのです。
 
それは演歌をどこまでも極めようとする一方で、軽々とジャンルの壁を超えて聴く人の心に飛び込んでくるあなたの歌唱の力のおかげなのだといつも思っています。
 
「KIYOSHI カバーコレクション」コンサート、夜の部に参加しました。
 
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舞台セットは”情熱の赤”が基調になっていました。
この日のために用意されたペンライトの赤色はまるで”KIYOSHI”の情熱をそのまま写しとったような鮮やさ...。
この燃えるようなKIYOSHI色に染められ、幸せな時間を過ごさせていただきました。
 
場内の照明が落ちるとレコード盤をスクラッチさせたような行きつ戻りつの音声が流れてきました。聴き覚えのあるCD「カバーコレクション」に収録された曲が切れ切れに聴こえて。そしてKIYOSHIさんの声?...。
皆が聞き耳をたてた瞬間、
「KIYOSHI POPS ファーストコンサート KIYOSHI’S ROOMへようこそ!」
と、KIYOSHIさんの声が聞こえてきたのでした。
 
オープニングは 
「なごり雪」でした。
KIYOSHIさんは黒のTシャツと黒の綿パンツ(と思います)にブロンズ色のバックルのベルト。薄いシルバーグレーのショートコートをはおり、袖をひじまでたくし上げていました。
胸元には黒のオニキスのネックレスを三連にし、左手には太めのレザーブレスレット。つばの浅い黒の帽子を被っておられ、マイクの柄も黒のラインストーンで飾られていました。
 
舞台中央にはグランドピアノ。ベースの藤林さんを中心にギター、ドラム、パーカッション、キーボード、トランペット、サックス、バイオリンが1名ずつ。そして男性コーラス1名、女性コーラスが2名でした。
「バラ色の雲」
「もうひとつの土曜日」
「異邦人」 
 
と一気に歌ってくださいました。
感情があふれ、その流れに抗うことができないというように、その身体が揺らめきます。
何て情熱的な方なのでしょう。
KIYOSHIさんの歌うポップスの魅力は、何といったらよいでしょう?
言葉にならない思い、瞬間にわいては消える掴みどころのない、だからこそ心穏やかでいられない、そんな感情を掬い取って歌ってくださって...。
その歌唱からは吐息やため息が耳元で聞こえてきそうな気がするのです。
以前、演歌はここでこぶしをいくつ入れるとか細かな決まりごとがあるので、一刀一刀彫っていく版画のようなイメージ。それに比べるとポップスは水彩画を描くようなイメージだと、その違いを説明してくださっていましたが、あらためてなるほどと思います。
 
舞台セットも趣向がこらされ、バックはドレープ付きの赤いビロード風で左右の幕がタッセルで留められていました。
舞台中央やや下手側に黒のソファーとテーブルがセッティングされ、テーブルの上には黒いユニークなフォルムの花びんがあり、挿されているのはダリアだったでしょうか?
そしてその花びんと床に敷かれている牛革の敷物はKIYOSHIさんのお部屋から持ってきてくださったものと昼の部でお話しされていたそうです。
シチュエーションに合わせ様々な色に変わるポールライトが5本。そのバックにさらにライトスタンドがあり4本ほどありそれぞれに電球が縦に4つ、あるいは3つ並んでいました。
基調は赤ですが曲によって様変わりし、黒と白のスタイリッシュなツートンカラーに見える構成もあり、照明でここまでのことができるのだと感心して見入りました。
 
KIYOHIさんは曲に合わせて少しずつ移動され、時にはソファにすわって歌ってくださり、ラフでリラックスした様子でしたが、その後、KIYOSHIさんも”皆さんとキャッチボールをしながら歌いたい”とおっしゃっていました。
ここでKIYOSHIさんは衣装チェンジということでスペシャルゲストが登場されたのです。
どなたでしょう?
ヒントはこの画像です。
 
 
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この日は会場に浜松町から行くことにしたのですが、そろそろ「夕やけ寺ちゃん活動中」(文化放送)が始まる頃? なんて思ってブログの記事にアップしようと思って文化放送を写メしておいたのです。
そうです。ゲストは「氷川きよし節」(文化放送)で、きよしさんがお世話になっている寺島尚正アナウンサーでした。白いワイシャツに、パンツは黒のレザー(でしょうか)。この日のコンサートに合わせてさり気なくおしゃれしてくださって。とても素敵でした。
お着替え中のKIYOSHIさんを待っている間、寺島さんがお話ししてくださったのですが、
KIYOSHIさんはよく”3つのものに支えられている”ということを話されるそうです。
それはまず”親”。ご両親はもちろんのこと、お世話になった方や事務所のスタッフの皆さまも含まれるそうです。
そして”いい曲”。これはオリジナルもカバーも含めてということでした。
そして3つめは”ファンの皆さま”。
KIYOSHIさんは寺島さんに
「僕はファンの皆さんのためなら犯罪以外は何でもやります」
とおっしゃったそうです。
何だかじんときてしまいますが、寺島さんはそんな貴重なエピソードをお話ししてくださいました。
 
さあ、そしてKIYOSHIさんは白いタンクトップ(Tシャツ?)にグレーを主に、ネイビーや赤が入ったチェックのシャツをはおり、ジーンズに黄土色のスエードのブーツをお履きになって登場。
シャツの袖はやはりひじまでたくし上げ、メタルのブレスレットにレザーの紐ブレスを合わせ胸にはチャーム付きのゴールドのチェーンネックレスをつけていらしたかと思います。
盛り上がる客席に、
”いいなあ、みんな楽しそうで”
と寺島さんがしみじみおっしゃって、大うけでした(笑)。
KIYOSHIさん、”がんばりまっせー!”と思わず大阪弁が出ていました。
  
ソファにすわってトークとなりました。
舞台後方にスクリーンが降りてきて、その様子がスクリーンに映し出されます。 
きよしさんがお母様のおなかの中にいた時(0歳以前)の思い出の曲ということで、アニメ「一休さん」のエンディングテーマ「ははうえさま」を歌ってくださいましたが、この曲を人前で歌うのは初めてだったとのこと。貴重ですね。
それから初めてコンサートに行ったのは3歳か5歳の時で福岡サンパレスで開催された松田聖子さんのコンサートだったそうです。
KIYOSHIさんご自身はその時のことはほとんど覚えていないそうですが、バスでどこかへ出かけた時、
親戚のおばさんに、
”きよし、歌ってみらんね”
と言われて、よくお母様が口ずさんでいた「赤いスイートピー」を歌ったことがあり、
”きよしちゃん、うまかねー”と皆さんにほめられそうです。
その思い出を話してくださって
「赤いスイートピー」を。
それから中学2年生の時、歌手に憧れて平尾先生のスクールのオーディションで歌った思い出を話してくださって、
「SAY YES(セイ イエス)」
を歌ってくださいました。
歌ってから当時のお気持ちを思い出されたのか、"何だか恥ずかしいですね”なんておっしゃっていました。 
そして、
”氷川きよしとKIYOSHIはライバルなんですよ。どっちも自分ですけど。自分との闘いというかね。それぞれの表現方法で歌っていきます”
そんなふうにおっしゃったでしょうか。
 
寺島さんからリクエストがあり、
「でんでん虫」 
を歌ってくださったのでした。最高のリクエストですね。
今にして思えば、1曲、阿久悠さんにこの曲を書いていただいていたことにも、私が言うのもおこがましいかもしれませんが、何か運命のようなものを感じませんか? 
阿久先生はきよしさんに何を見、どんな思いで書いてくださったのでしょうね。
 
その後、寺島さんはKIYOSHIさんと固く握手をして舞台袖に戻られ、 
「白いブランコ」
「卒業写真」
「涙をふいて」
「最後の雨」
と歌唱が続き、「最後の雨」を歌い終えると、しばらく拍手が鳴り止みませんでした。
どの曲も素晴らしく、歌に入り込めば入り込むほど、その身振り手振りも激しく大きくなっていくのです。
CDを遥かに超える歌唱...。
抑えることなどできない感情の波。堰を切ってあふれ出す思いに、身を任せ歌うその姿は時に心が痛いほどに切なく、また時にまぶしいほどに神々しくて。
 
KIYOSHIさんは、
「怒涛のように歌います(笑)」とおっしゃって、
「恋の季節」
を歌い出されました。最初は右手を後ろに、間奏では天を仰ぐような仕草をされてCDでのあの独特な歌謡曲的な歌い方とは違っていましたが、私、どちらの歌い方も好きと思ったのです。
 
「学生街の喫茶店」
「悲しい色やね」
「時代」
 
見事な歌唱が続いてわれを忘れていました。
KIYOSHIさんはここで舞台袖に戻られ、上着をベルト付きのニットカーディガン(グレーが基調で模様が入っています)にチェンジされました。
ソウル調のイントロが流れKIYOSHIさんがまさにシャウト! という感じでメロディーにあわせて声を発するのですが、その声のあまりの迫力に圧倒されながらも根源からわき上がり、KIYOSHIさんの心臓の鼓動とシンクロするかのような熱くシンプルな響きに惹き込まれたのです。
 
次第に聴き覚えのあるイントロに転じ、「人生号 Jinsei-GO」をアップテンポで歌ってくださり、パワフルでドラマティックな世界にため息が出たのでした。
そして、また聴き覚えのあるイントロが流れてきました。
「evergreen(いのちの唄声)」
「believe~あきらめないで」
この2曲は久々に聴きましたが、年月を経て深みが増しながらも透明感がまったく失われていないことに今さらながら驚かされたのです。
きよしさんがお話しされている時、舞台天上中央からミラーボールがスルスルとおりてきたと思っていたら、フィナーレということで、
最後の曲は、
「誓い」でした。
Kさんと、ペンライトを振るのを忘れて歌声に聴き惚れ、そのあまりにも美しい佇まいに見惚れていました。 
 
KIYOSHIさんは舞台袖に戻られ、いよいよアンコール。
舞台後方スクリーンに「出発」のPVが流れました。
KIYOSHIさんはFC限定通販で受付中の白地にご自身の画像がモノクロプリントされたTシャツをお召しになり両袖を肩までたくし上げタンクトップ状にされていました。穴あきジーンズにブーツは黒のレザーでした。
そして、
「出発」を歌ってくださり、後半では少し涙ぐまれていらしたのです。
歌に描かれた世界や魂に呼応するかのように涙されるKIYOSHIさんのその曇りなき心に、魅了されずにはいられません。
 
最後は
「いつもみんなで手をつなごう」
を歌ってくださったのでした。
イントロが流れてきて、夢のようでくらくらしました。
氷川きよしとKIYOSHI。
2人は永遠のライバルなのですね。 
以前も書いたことがありますが、多くの曲たちも、"氷川きよし”を愛さずにはいられないのでしょう。
綺羅星のような曲たちが、きよしさんに歌ってほしいと望み、きよしさんが歌うと、曲たちが喜び、輝きを増していく。
私にはそう思えてならないのです。
 
以上、駆け足でのご報告でごめんなさい。
少しお休みいただいて、仕事の月末の締切数本をこれから乗り越えます!
 
それからこの日に発売されたグッズがありましたので購入しました。
 
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こちらは冒頭に画像をアップしたペンライトの点灯していない時の画像です。
 
ここまででひとつの記事に入れられる文字数を超過してしまい、ところどころ文章を削りました。
ひとつのテーマはひとつの記事に納めるように心がけているので、書き足りなかったことはまたの機会に書かせていただこうと思います。