神奈川県民ホールでのコンサート夜の部に行ってきました。
コンサートのラストトーク、「箱根八里の半次郎」を歌い終えると、きよしさんは真っ直ぐに客席を見つめたのです。
大きな大きな”きよしコール”がおこりました。
この日はかけ声もとりわけ力がこもっているように感じていたのですが、それが気のせいではなかったことが、この時の”きよしコール”でわかったのです。
きよしさんは笑顔で”皆さんコール”を重ねてくださって、最後は最近は恒例(?)となりつつある”さよおなら”(笑)の言葉で締めくくってくださったのです。
 
”昼間はここで世間話をしたのですが、夜はお話はしません”
そんなふうにおっしゃったかと思います。
すると会場から”ええーっ”とがっかりした声があがったのです。
きよしさんはその反応にあれれ?という感じで向き直り、
「そうですか? お話より歌のほうがよくないですか? 
以前、お話していたら、”話が長すぎる、早く歌って”って言われたことがあって、正直ビビりました(笑)。
もちろん歌い手としてはそのように思っていただけることは光栄でうれしかったんですよ。
歌を聴きたいと思っていただけるのはありがいことですから」
そんなふうにおっしゃってから、さてでは何を話そうかなあという感じで逡巡されて、
”ううーん、そうー”
何かを言いかけて、また
”ううーん...”
そんな感じだったでしょうか...。
そして、最近、ご自身より年下の方を見ていると感情表現が乏しいように思うことがあるそうでそのことを話されたのです。
「若い人が皆そうだというわけではありませんけれども。時々そう感じることがあります。
メールも便利ですけれども、僕はやっぱり話したいですよね、電話で話したり...。
できれば直接会って、
”どうなんですか?”
”そうですかー”
”どうなんですかー?”
”そうですか(二度目はふんふんとうなづくジェスチャー)”
そうやって対話をして、それでお互いによくなっていくのがいいなあと思うんですよ。
言葉は人を傷つける凶器にもなるでしょう。
言葉はとても大切なものですから、僕は良い言葉を歌っていきたい
と思います」
そんな”世間話”をしているうちに、
「僕、皆さんを愛しています。日本人て心で思っていても口に出して"愛してる”ってなかなか言いませんよね」
そのようにおっしゃったかと思います。
さらに、
「僕、皆さんを愛しています」
もう一度はっきりとそうおっしゃってから、
「会長から、”おまえのこと、愛してるよ”って、よく言われました」
伏し目がちにそうおっしゃったかと思います。もちろん笑顔でした。
きよしさんは胸の奥にしまっていらした大切な思い出を、そんなふうにさり気なく話してくださったのでした。
その様子は何だか、”一言皆に聞いてほしかったんだよ”とおっしゃっているようにも感じられたのです。
そして、笑顔のまま、力をこめてグッと大きく前方に乗り出すようにして「一剣!」と、最後に歌う曲目を声高らかにコールされたのでした。
 
皆さま、私、きよしさんのこの言葉を大切に大切に抱えて帰宅したのです。
なので最初にまず書かせていただきました。
きよしさんのこの言葉で会長とのはかり知れない深い絆を感じさせていただきながら、またその大切な思い出をコンサートで語ってくださったことで、きよしさんのファンへの信頼、そして愛を感じとったのです。
胸が温かいものでいっぱいになっていました。 
 
さてそれではここから開演前にさかのぼります。
コンサートの幕が開く5分ほど前でしたでしょうか。マネージャーの上東さんが下手側の1列目の方たちの前に(舞台には乗られずに)マイクを持って立ち、スタッフを代表してお話しされたのです。
”皆さんにご心配いただいていますが、なすべきことをすべて終えてから、きちんと氷川から皆さんにご挨拶をさせていただきます。
それは23日以降、携帯サイトやコンサートできちんと発表させていただきます。
それまで、皆さま、どうか見守っていてください。どうかよろしくお願いいたします”
そのようなことを一言一言きっぱりとおっしゃって会釈されたのです。
そんな毅然とした上東さんの姿に、安心された方も多かったのではないかと思います。
いつもファンの気持ちを受け止めた上で、”何よりも氷川きよしを第一に思う気持ちは一緒です”というスタンスで冷静に対処してくださって、なんて心強いのでしょう。
上東さんの言葉は、きよしさんを支える全スタッフの思い。きよしさんは多くのスタッフに愛され支えていただいているのだなあと上東さんを通して感じたのです。
ほんとうに素晴らしいですね。
今回はそのように異例といえば異例なオープニングではありましたが、「獅子」から、きよしさんの迫力の熱唱が続きました。きよしさん、絶好調でした。
一気に「情熱のマリアッチ」まで、めくるめく歌唱にすっかり酔いしれていたのです。
 
イメージ 1
「演歌名曲コレクション16~櫻~」 Aタイプ
 
 
 
イメージ 2
「演歌名曲コレクション16~櫻~」 Bタイプ
 
さあ、そして続いての昭和の名曲のコーナーでは、先日の「NHK歌謡コンサート」で着用されたスーツで登場されました。
そして6月13日にリリースされる「演歌名曲コレクション16~櫻~」からということで、まずは「ミヨちゃん」でした。ゴーゴー(といってよいでしょうか?)を踊るような振りや、時折見せるちょっぴり拗ねたような表情もチャーミングです。
長い台詞もドラマを見ているような気分にさせてくださり、きよしさんならではの魅力あふれる主人公がステージの上に表出したのでした。
その主人公は、これから歌うほどに、ますます進化していきそうな予感がします。
続いて「君は心の妻だから」を、哀切をにじませつつ艶やかに歌ってくださいました。
一度テレビで歌ってくださるのを聴いていましたが、ある歌詩(どこかは聞かないでくださいね)のところでは、ドキドキしてきよしさんを見ていられなかった私です(笑)。 
そこで少々動揺していた私の耳に聴こえてきたのは、なんと「奥飛騨慕情」のイントロでした。
”ま、待ってください、お待ちになって!”
その時の気持ちを言葉にするとそんな感じだったでしょうか? 
不意を突かれてジタバタとしてしまったのです(笑)。
このブログで「演歌名曲コレクション16~櫻~」のことをまだ書いていなかったのですが、「奥飛騨慕情」は、きよしさんに出逢った当初から個人的に歌ってほしいと思ってきた曲の1曲だったのです。
「氷川きよし節」(文化放送)で最初に聴くことになるかしら? それともCDでかしら? と期待していたのですが、まさかコンサートで突然にきよしさんの生歌で聴くことになるなんて! 
そしてその歌唱は、私などの期待を遥かに超えるものでした。
低音もファルセットもこぶしも、ここぞというところでキマッて、見事な”氷川節”を聴きながら、私は静かに涙していました。
なんて、なんて幸せ! 私がずっと聴きたかった歌を、今この世界で一番大好きな人が歌ってくださっているのですものね。
 
そしてきよしさんは歌い終えると、にこやかな様子でオープニングトークとなったのでした。
今回は「教えて きよし君」のコーナーはお休みでしたが、その分客席を隅々まで見つめ、会話をかわしてくださったのです。
「僕は演歌界のチャップリンを目指します!」とたしかこの時にきよしさんがおっしゃったのですが、なぜ唐突にチャップリン? と一瞬思った私だったのでした。
ああ、でもそういえばアンコールで着用されている帽子とステッキはまさにチャップリンということにはたと気づき、私が一番好きなチャップリンの映画は「ライムライト」なので、急に切なくもなったのです。
司会の西寄さんが登場してさらにトークがはずみ、「NHK歌謡コンサート」の話題になると、西寄さんが、どれほどきよしさんが懸命に練習されているのかをファンの皆さんにお知らせしたいのでと前置きされて、「男はつらいよ」の練習にカラオケBOXにお二人でいらしたことを教えてくださったのです。
きよしさんが家で歌の練習していたら、苦情があったそうで(うわあもったいないですよね!)、大きな声で歌うことは控えるようになったのですが、思い切り大きな声で練習したいと思い、西寄さんにお付き合いしていただいたそうなのです。
西寄さんが、
「カラオケって歌った履歴が残りますから、私たちの後に使った人がもし履歴を見たら、ずーっと『男はつらいよ』
でびっくりするでしょうね(笑)。
ずっと『男はつらいよ』で、時々『櫻』が入って...。
『櫻』は私なんです。氷川さんが何回か休憩されましたからその間に私が『櫻』を歌ったんですよ」
そんなふうにおっしゃっていました。
客席からの"歌ってー”という声が大きくなると、
きよしさん、”わかりました”という感じでうなずかれて、冒頭の台詞をまずおっしゃったのです。
言葉のひとつひとつがイキイキと踊っているかのように伝わってきました。
そしてア・カペラで1番を歌ってくださったのです。
わあーっと場内がわきました。
きよしさんは感動の拍手と歓声を、にこにこと嬉しそうに受け止めていらしたかと思ったら、さらに結びの台詞まで披露してくださったのでした(喜)。
寅さんが語りかけているかのようなあの温(あった)かい歌唱、忘れられません。
 
ここで「演歌名曲コレクション16~櫻~」のインフォメーションがありました。
「アルバムは自分の心の中を丸ごと表現しています。熱い気持ちや誠実に生きることの大切さをお伝したいと思って作った曲もあります。
Aタイプの特典になる『出発』のDVDは、桜が満開の時に撮影し、ショートドラマ風になっています」
そしてオリジナル曲から1曲ということで、いではく先生が詩を書かれ、永井龍雲さんが作曲してくださった「回転木馬(メリーゴーランド)」を歌われたのです。
”回転木馬”と書いて”メリーゴーランド”と読むのだそうですが、
私には、"人生はいつだって回転木馬(メリーゴーランド)”というフレーズが心に残りました。
「アルバムは僕のすべてです。一人でも多くの方に聴いていただきたいと思っています」
そうおっしゃっていました。
ちなみに舞台に腰掛けて歌われる「冬ものがたり」の演出が、この歌でも継承されていて、1コーラス目は下手、2コーラス目は上手で座って歌ってくださったのです。
 
そんな圧倒的な歌唱で酔わせてくださったきよしさんでしたが、夜の部のご挨拶で”お忙しい平日の木曜日にお越しくださってありがとうございます”と、やけに木曜日を強調しておっしゃっていたので、もしかしたら昼の部で曜日を間違えたのかしら? と思っていたら、
「昼の部では火曜日と言ってしまいまして...」
とご自身で明かされたのでした(笑)。
黙っていればわからないのに、やっぱり”隠しごとのできないお方”ですね。
 
コンサートの後半はアンコールまで曲目の変更はありませんでしたが、歌うほどに、
”愛してるよ、愛してるよ、愛してるよ”
ときよしさんの心の声が聞こえてくるようでした。
ほとばしるようなきよしさんの熱い思いが伝わってきて、きよしさんがその思いを言葉に、そして歌に乗せて、どこまでも届けようとされる姿に勇気付けられたのです。
 
エンディングでは赤いステッキが赤い傘にチェンジしますが、今回は白いHKマークが入っていました。
きよしさんは素敵な傘を掲げながら、”お元気でー! またお会いしましょう!”
何度も手を振ってお辞儀をされて、お別れとなったのでした。
 
以上駆け足でのご報告で失礼します。
この後、6月第2週まで毎週1回、きよしさんのコンサートに参加させていただく予定です。
滞っている記事も書き進めながら、コンサートのご報告もさせていただければと思っています。
そのためにも、そしてもちろん自分のために、仕事もがんばらなくっちゃ!(力こぶ) ですね。